皆さんこんばんは

アクション&ホラー映画フリークのいわしでございます。

不定期ながらちまちまと好き勝手に述べさせていただいております『いわしの映画独論』シリーズですが、あしかけ5年となりました。
これも皆様の応援のおかげでございますね。
ありがとうございます。

そんなシリーズですが、今回のネタは4年半ほど前に述べました脇役列伝。
香港アクション俳優の第二弾でございます。
今回もあの映画でどこかでみたような名バイプレイヤー達を紹介していきますのでよろしくお願いします。


さて早速ですが、まず紹介しますのは近年ジャッキー作品でもよく見かけますこの方、



『ユー・ロングァン』
でございます。

ユー・ロングァンは1958年生まれで元々はジャッキーたちと同じ京劇出身の役者でした。
82年の『少林寺激怒の大地』で鮮烈な悪役デビューを飾ると、京劇出身ならではの何でもこなせるアクションポテンシャルで武侠ものや現代もの問わずアクション作品に出演。
近年ではその重厚な演技力からアクション作品以外のドラマ作品にも出演し、活躍の場を広げています。
彼の魅力はなんといってもアクション巧者ぶり。実直そうな堅物のような顔立ちは悪役でも正義の役でもいい意味で味があり、一度格闘アクションを見せれば、あのドニー・イェンも非常に高く評価するほどのハイレベルさを見せてくれます。
ジェット・リードニー・イェン、ミシェル・ヨーらと数々の死闘を繰り広げていて、彼が敵役ならばその作品のアクションレベルは間違いないでしょう。
近年では私生活でも親交の深いジャッキー・チェンの作品でも多く見かけることがあり、彼のライバル役としての起用が目立ちます。
彼の活躍を堪能するならば主演を果たした『天山回廊』やドニーとの共闘アクションが素晴らしい『ワンスアポンアタイムインチャイナ外伝アイアンモンキー』がオススメ。
ただ個人的には敵役としてのポテンシャルが素晴らしいので、『新ドラゴン危機一発』『D&D完全黙秘』がみておきたいところですね。


同じく最近のジャッキー作品でよく顔を見かけるバイプレイヤーといえばこの方



『エリック・ツァン』
も外せません。

一般的な知名度としてはジャッキーやサモハンらが勢揃いした『福星シリーズ』でのおバカキャラ5人組のひとり『チビ』の役でメンバーからいじり倒されるところが印象深いでしょう。
しかし実はそのコメディセンスだけでなく、ちゃんとしたアクションスキルの持ち主なのです。
元々彼は香港代表にまで選出されるほどのプロのサッカー選手でしたが、怪我で引退後はなんとスタントマンに転身したという変わり種。同じくスタントマン時代のサモハンやジャッキーたちともカンフー映画で共演するなど付き合いも古く、きちんと格闘アクションもみることができます。
その後俳優としてデビューするとそのコミカルな風貌と幅広い役を演じる演技力で現在でも香港映画の重鎮として欠かすことのできない存在となっています。
彼が本物のカンフーを見せる貴重な作品としては近年ではアンソニー・ウォン主演の『イップマン最終章』において白鶴拳の師父役としてアンソニー・ウォンと激闘を繰り広げておりました。
『インファナル・アフェア』での黒社会のボスなどシリアスな役からコメディ、果ては司会業とマルチな顔を持つ彼はまさに脇役のカリスマといえますね。


そんな彼の流れで出てきた



『アンソニー・ウォン』
もまた香港映画界では印象深い脇役の一人です。

出演本数が100作品以上という彼はシリアスな役柄からコメディ、果ては変態殺人鬼役などエリック以上に振り幅の大きい役を演じており、その中にはもちろんカンフー作品やアクション作品なども含まれております。
重厚な演技力で一般的には個性派俳優としてのイメージが強い彼ですが、ガンアクションや格闘アクションもこなしており、エリックと共演した『イップマン最終章』では晩年のイップマンを好演し、本格的な詠春拳の格闘シーンをみせるなど、そのポテンシャルは確かです。
『ドラゴンプロジェクト』では一家のカンフーマスター的役を演じていて、アクロバティックな格闘シーンもみせるなど、その能力の高さはハリウッドでも活躍の場をみせており、ジャッキー・チェンの『メダリオン』やジェット・リーが悪役として出演した『ハムナプトラ3』等にも出演するなど、今も香港映画だけにとどまらないワールドワイドな活躍をみせております。


香港映画だけでなく、ハリウッドや外国映画でもアクションをみせている俳優といえば、



『マイケル・ウォン』
もそうでしょう。

元々はアメリカ生まれで中国系アメリカ人の彼は兄のラッセル・ウォンと共に俳優を目指して香港へと渡ってきました。
しかし当初は兄と違いカンフーやアクションができなかったため、役を得るために猛特訓を積んだそうです。
兄がハリウッド作品にこだわり、後にアメリカを拠点に移しましたが、マイケルは香港に拠点を構え、ハリウッド資本の香港映画では香港サイドとハリウッドサイドの橋渡し的な役どころで活躍。
卓越したガンアクションを始め、香港ノワールアクションでそのポテンシャルを発揮しています。
彼は好青年風なルックスに関わらず、狡猾な悪役であったり、ギャップのある役どころが多く、ドニー・イェンやブランドン・リーらと拳を交えるなどアクションとしても魅せる俳優となっております。
ガンアクションの多い彼ですが、ドニーと戦った『クライムキーパー』やブランドンと戦った『ファイアードラコン』は格闘シーンでも見せ場があるので、オススメです。


そして今回の企画最後に紹介しますのがこちら



『サイモン・ヤム』
でございます。

1970年代から芸能活動を始めた彼は、主演デビュー当初は若手のアクション俳優として売り出されておりました。
倉田保昭主演の『ファイナルファイト最後の一撃』『刑事ディックキプロスの虎』などではモデル出身のしなやかな肢体を活かしたダイナミックなアクションをみせております。
その後は徐々に演技派としての側面を取り入れ、アクションだけにとどまらないジャンルレスで出演できる香港映画界でも最も活用され、活躍している脇役となりました。
2000年代ではハリウッドにも活躍の場を広げており、アンジェリーナ・ジョリーと共演した『トゥームレイダー2』ジャン・クロード・ヴァン・ダムの宿敵として出演した『レクイエム』などがあります。
渋みのある彼の魅力ですが、香港ノワールアクションでは最大限彼のカッコよさが堪能できるところでしょう。
コミカルな悪役を演じた『スー・チーinミスターパーフェクト』を面白いですが、ジョニー・トー監督のノワールアクション作品ではガンアクションだけでなく、格闘アクションもみせるなどそのポテンシャルをフル発揮しております。
『エグザイル絆』『ザ・ミッション非情の罠』あたりがオススメです。
ジャッキーと同世代の彼ですが、現在も第一線で出演作があるなど活躍しており、まさに香港映画界の最高の脇役俳優の名に相応しいのではないでしょうか。


いかがでしたでしょうか?
前回もそうですが今回紹介した彼らもまた香港映画で生き抜くためにはアクションができることは必須なのでしょう。

現在ではいぶし銀の演技力がメインの方々も多いですが、そんな中にたまに見せるアクションシーンのレベルの高さはやはり香港アクション俳優としても活躍できるだけあります。

皆さんも彼らが出演する作品で主役だけでない脇で輝いている彼らの活躍をご確認ください。
それでは次回の独論でまたお会いしましょう。

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前作は見たことある方々抜粋してましたね
https://ameblo.jp/a-iwashi/theme-10108881048.html










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