皆さまこのシリーズではお久しぶりのいわしでこざいます。
かつてゲーセン狂として猛りまくっていた頃の名作を中心に懐かしの作品を紹介していく『レトロゲーム探訪』。気がつけば半年振りのご無沙汰でした。

小さきころから少ないお小遣いをもとにゲーセン巡りをしていた私いわしはおかげで一時期ゲーマーとして廃人的日々を送っていた時期がありました。そんな時代にお世話になってきた作品を懐かしむように復刻させていくシリーズですが、今回第19回目と相成りました。


さて、今回紹介しますのは、一風変わった2D格闘ゲームでございます。

私が学生当時、ゲーセンの格闘ゲームを制覇していたのは『スト2』を空前のヒットに導いていたカプコンでした。
その後も2D格闘ゲームの覇者として新作を次々発表し、『ヴァンパイア』『VSカプコン』シリーズなど続編もヒットしたのですが、そんな中で流麗なビジュアルと世界観がありながら不発に終わった作品がありました。

それがこちら

『ウォーザード』


でございます。


本作一言でいえばかなりチャレンジした作品でした。
対戦格闘にRPGの要素を加え、選択したキャラクターを育成していくという当時としては斬新すぎるシステム。
ファンタジー要素満載でその系統好きにも受け入れやすいはずの内容でした。

基本は選択したキャラクターが、次々とやってくる敵キャラクターと一対一のバトルで勝ち抜いていくシステムで、『オーブ』と呼ばれるアイテムなどをストックしていくことで超必殺技や経験値をあげて、自キャラをパワーアップさせたりしていきます。

最初に選択するキャラはこちら。


見た目からしてインパクト大のライオン頭でマッチョ剣士レオ。
クセは強いがビジュアルはカッコいいニンジャ、ムクロ
怪物相手に素手で戦う武道家少女タオ。
そしてコスプレ人気度No.1の魔法使いタバサ
の4名。

この4名から選択し、戦う相手は恐竜やらイカの怪物やら鬼やらのこちらの方々たち



最後に出てくるラスボス、ヴォルドールを倒し全9面でクリアとなります。


操作はこれまでのカプコン格闘ゲーム仕様のレバー&6ボタンで馴染み深いものですが、如何せんそのビジュアルにたいしての副作用というかとにかく動きが重く、反応がにぶめという印象がぬぐえませんでしたね。
ちなみに剣士レオはザンギエフみたいな感じで、必殺技にはまんまスクリューパイルドライバーがあるくらい。
そんな操作性ゆえに初心者には4キャラのうちでも一番使いやすい魔法使いタバサをおすすめしときます。

ちなみに私は全キャラチャレンジしましたが、タバサ以外ではクリアはできなかったですね。

このゲームが他の格闘ゲームと違うのは『成長システム』があること。
プレイ後その内容に応じた経験値が加算され、それによって新たな武器を手に入れたり、ステータスが変わったりとここにRPGならではの自キャラ成長要素を取り入れてました。



ゲーム終了後にでてくるコンティニュー画面でなんと『パスワード』が発行され、次回プレイ時にそのパスワードを入力すると、その成長した状態のステータスでプレイできるというシステムで、これはなかなか画期的だと期待されました……


……がそう市場はうまく行かず、意外にも2D格闘では顧客も一期一会な感覚だったことで、めんどくさいパスワード入力システムはヒットすることはなく、ムズいゲーム操作性や対戦格闘ゲームとしては中途半端な印象となりいつの間にか姿を消してしまったのでした。

世界観はよくても難しすぎることからなかなかコンシューマーでも取り上げられることはなかったのですが、ようやく2022年になって、『カプコンファイティングコレクション』で起用され家庭でもプレイできるようになったのでした。

個人的な思い出としては自宅近くのゲーセンに初めて導入されたときに真っ先に飛びついたのですが、当初はシステムがよく分からず一度は挫折。
その後対戦がないときを見計らって練習し、何とかタバサでクリアしていました。


結構ぶったぎりとかエグい描写も多くて、小さい子どもにはそぐわない感じですが、当時からしてもパスワード使っている人間はいなかった気がします(笑)
ちなみに自分もノーコンテニュークリアでしたが、実はコンティニュー数によってエンディングロールの画面のランクが変わるみたいです。

他のキャラのノーコンティニュークリアのエンディングロールも気になるところですがね。


対戦になったときに選択の4キャラしか選べないのも敗因だったのかもですねぇ
しかし強烈すぎるキャラはその後も他の作品で越境して出演しており、そこで出会った方々はこれがもとのゲームとは分からないかもしれません。

当時を先取りしすぎた感もあった本作品。
今ならばひょっとしたらリバイバルヒットもできたかもしれませんね。
モンハン辺り導入できそうですし。


そんな辺りで今回のレトロゲーム探訪はこれにて了。
次回はもうちょい早めに更新していきますのでお楽しみに

操作性…★★

ビジュアル頑張った度…★★★★

レア度…★★★

評価…★★★
(今のように成長させていくモンハンシステムならうけていたかもしれない先取りしすぎた作品。頑張りが報われていないのが悲しい)

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