神経締めの話 その参 | 伊予灘のジギング

伊予灘のジギング

元 西岡遊魚テスター キクリンのブログ
ジギングは長期休暇で趣味の料理や食べ歩き中心に日々の備忘録として!

目次

  • その壱・なぜ神経締めで賞味期限が伸びるのか?
  • その弐・旨味成分への変化と鮮度
  • その参・食感(テクスチャー)

  • その参・食感(テクスチャー)
ハマチの生食はいつ食えばベストの状態なのか?



 前回、前々回までの考察

旨味成分への変化と鮮度を鑑みてハマチは

” 活締めと比べ神経締めは7日目時点で1日弱腐敗を遅らせることが出来る可能性があるが、

生食関してはそれ以前に(6日目までに)賞味期限を超えてしまう可能性がある ”

またATPからIMPへの変化により締めてから11時間位から旨味成分が増して来る

と言う事から締めて11時間後から5日から6日まで生食可能な可能性がある

(徹底的な温度管理と衛生管理の元)

と言う結論

ではその期間のいつ食べれば美味しく食べられるのか?を考察していく

 

まず美味しさの定義とは

日本うま味調味料協会によると美味しさとは

基本味とは、他の味を混ぜ合わせてもつくることのできない独立した味のことをさします。 一方おいしさは、味そのもの(味覚)だけでなく、料理の見た目(視覚)、香り(嗅覚)、食感(触覚)、噛んだときの音(聴覚)、食事の雰囲気や環境など、五感を総動員して感じるものです。

と、あるがこのテーマに関係する部分、味覚・嗅覚・触覚・聴覚を抜き出すと

味覚・嗅覚は前回までの考察に含まれ聴覚は刺し身には無いに等しい(焼魚なら皮を噛んだ音がある)

なので触覚を見ていきたい

触覚=食感=テクスチャーという事になるが結局の所、いつ食えばベストなのか?と言う答えは

個人の好みによる!と言うことになる

コリコリした身の硬めの食感が好きな人、ねっとりした絡みつく身の食感が好きな人、様々だろう

これは地域でも違い、例えば九州方面の人は釣ったその日の内に食べるのを好むと言われており

まだ旨味成分が変化してない時間帯に食べるので身はコリコリしており、旨味成分を補うため甘めの刺身醤油が生まれた

逆に関東では熟成してねっとりした身に旨味成分や脂分が回っている個体が好まれるのでキリッとした刺身醤油が好まれる

コリコリの食感やねっとり食感とは身の締りの事

この身の締まりは破談強度が関係してくる

 

 

死後硬直と破談強度は全く別の物で

死後硬直が解ければその時点で腐敗が始まったことになる

破談強度はそれとは別に時間帯と共に解硬して柔らかくなってくる

ある程度歯応えもあり、そしてIMPとのバランスが取れるタイミングがベストだと思われるが、

その歯応えも人それぞれ好みということになる

 

 

上の表を見ると破断強度は775gからスタートして32時間後には600gになっている

 

上の表では72時間後に破断強度は50%以下になっている

食感だけを考えるとIMPがMAXになる12時間以降でお好きな食感の時間帯がベストとなるが

脂が乗ってれば背側を下にして腹側の脂を周らせる等、他の要素も関連してくる

なのでそれぞれの個体の状態をみて判断するようになる

 

ハマチの生食はいつ食えばベストの状態なのか?

結論としては前回前々回までの考察で

締めて11時間後から5日から6日までとあるので

ほぼ同じ12時間後からから5日(安全の為早めの日で)の間のお好きな食感の時

と言う事になる

 

データから見ると以上の様な考察になるが実際は締めるまでの環境や締めてからの環境等で

個体によって全く違うと思われる

 

主題の神経締めに関して言えば、その素材に精通したプロは

熟成期間を伸ばすことで自分の狙った歯ごたえや、テクスチャーを選択することができる

素材の個性を見極めて調理方法とのバランスを取りながらベストな状態の料理に仕上げる

その匙加減が一流と呼ばれる料理人や仲買人の腕の見せ所ではないだろうか?

バックボーンには魚を取る漁師、管理する市場等、信頼に足る状況が存在する事は言うまでも無い

 

以下は注意事項です----------------

 

自分は知識のない方が神経締めする事は絶対に勧めない

そして無理な熟成も勧めない

それは両方ともに安全の担保が出来ないからである

 

神経締めをするという事は身体に穴をあける=水が入ると言うことである

水道水でなら問題ないが釣人の場合、海水である場合がほとんどである

雑菌が入る可能性がある為、なるべく身体の中心部(生食可能部分)には海水は入れたくないのだが

神経締めは中心部分に海水を引き込む可能性が無いとは言えない

僅か1日弱賞味期間が伸びる(5日が6日に)なる為だけに雑菌の入るリスクは負えない

また、神経締めしで身が硬直しないと言っても、その当日食べるのなら良いが

3日後には破断強度は50%以下になっているのだから....

 

熟成も上記神経締めで入った雑菌が熟成期間で繁殖する可能性もある

常識も時代で変わってきている

例えば刺し身は身を開けたら水を使わないと昔は言われていた

今は地域の和食協会等でも水で洗って雑菌を洗い落とすことを推奨している

なのでもし熟成をするのであれば、その魚のK値の限界日数を調べて生食可能な時間を調べて

温度管理をきちんと行い食べる前には柵の段階で水洗いを行う事お勧めする

 

終わりに-------------------

 

まだまだわからない事ばかりですが自分が神経締めをしない理由は以上の様な考察からです

知ったかぶりして書いてますが本を読んだりネットで資料を漁ったり人に教えて頂いたりしています

間違ってる可能性も大いにありますのでその点ご了承下さい

その際は訂正加筆していきます

 

尚詳しく教えて頂いた omizoさんにはこの場を借りて感謝を伝えたいと思います

mizoさんありがとうございます