夏期講習④
時が経つのは早いもので、
すでに8月中旬を迎えていた。
夏期講習も残り一週間を迎えていた・・・。
俺はというと・・・
だんだんとこの生活リズムにもなれ・・・
朝早く起きる事も苦ではなくなった。
それに今日はいつもよりテンションは高い・・・・
なぜならば・・・・
初の給料日だからww
銀行振り込みだから直接もらえないけども・・・・
昼休みにでもお金を降ろしてこようかなぁと考えてます・・・・。
・・・・・
そして待ちに待った・・・・昼休み・・・。
今日ばかりは質問に答えてやるわけにはいかない・・・・。
いざ・・・・銀行へ・・・・・。
・・・・・・残高照会・・・・。
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・!!
・・・・・・・・・・・15万円!
すごい!
マジでこんなに稼いだのか・・・・・
保険とか何もないから、
これ以上引かれないし・・・・
手取り15万・・・・・。
「なぁ先生・・・・
今日はなんか機嫌が良いな・・・。
いいことでもあった??」
「いや・・・何にもないよ藤本。
それよりも今日は俺のところに聞きにくるのか?」
「いやぁ・・・
最近になって皆が菊池先生の良さが分かったらしく、
質問する人が多すぎていけないんですよ。」
あれから3週間の間に、
藤本は菊池先生に質問するようになった。
そして俺も藤本の扱いに慣れ、
他の生徒にはいまだに敬語を使うが、
藤本に対しては普通に話せるようになった。
「・・・・・でさ、先生・・・・・・
相談があるんだけどさ・・・・・・」
・・・・・相談・・・・・??
「俺・・・・・・・・
告白しようと思うんだ。」
夏期講習③
「そんな事、俺が知るわけないじゃないですか・・・・」
「えぇー・・・だって、うえお先生は
菊池先生とよくしゃべってるじゃないですか。
友達なんですよね??」
「それは、科目が同じだからですよ!
それに俺は菊池先生と会ったのは、
一週間前ですからね・・・・・
彼氏どころか年齢とかも知らないですよ。」
「・・・・・・じゃぁ
菊池先生に彼氏いるか聞いてくださいよ・・・・」
「・・・・・・無理です。
自分で聞いてください・・・・」
「えぇぇー!!
お願いだよ先生!
頼むよぉー!!」
「用件はそれだけですよね・・・・。
じゃぁ、帰るので・・・・」
その後も藤本は食い下がってきたが、
これはもう仕事外の出来事だし、
それに元引きこもりの俺が
女性に彼氏いるかなんて聞けるわけがない。
つーかあいつ・・・・
菊池先生目当てで・・・
俺に質問してきやがったな・・・・・。
貴重な休み時間だってのに・・・・!
・・・・・・
そして次の日は
まるまる寝て過ごした・・・・。
次の日は朝から、
初の英語の授業を行った。
・・・・・あぁ・・・・
やっぱり藤本いるよ・・・・・
気が重いなぁ・・・・・・・
・・・・・90分後。
英語が終了し、
昼休みになった。
「なぁ・・・・先生・・・・・
菊池先生の事聞いてくれたか??」
「聞いてませんし、
これから聞くつもりもないです。
というか菊池先生目当てなら・・・・
俺じゃなくて菊池先生に質問いってください・・・・」
「それができたらとっくにやってるよ。馬鹿だなぁ・・・・」
バカ・・・・???
お前のほうがバカだろうが!!
「とりあえず無理ですから・・・・
話はこれで終わり。
俺はこれから昼休みだから、
もう相手は出来ないんです・・・・・。」
・・・・・・
・・・・・・・・・はぁ・・・・。
めんどくさいのに捕まったなぁ・・・・・
まぁいいや・・・・・
貴重な休み時間を
無駄にすることはないな・・・・・。
めしめし・・・・。
「あっ・・・・お疲れ様です。
これから昨日の引継ぎしますが、
よろしいですか・・・・?」
「・・・・はい。
わかりました。」
「あっ・・・・
ご飯食べながらでも良いですよ。」
・・・・・・
・・・・・・・・・
「・・・と、こんな感じですね。
何か問題はありますか・・・?」
「いえ・・・完璧です。
どうもありがとうございます」
この人・・・・
進度を計画通りに戻しちゃったよ・・・。
「・・・・・そういえば少し気になったんですが・・・・
それ、おいしそうですね。お弁当。」
「・・・・・えっ・・・
はぁ・・・・」
・・・・・何を言ってるんですか??
「彼女に作ってもらってるんですか?」
!!・・・・・・何をいってるんですか。
いきなり何を!!
「いえっ・・・・全然いな―――」
・・・・・まてよ・・・・。
このタイミングは・・・・
「菊池先生は彼氏いないんですか??」
って普通に聞けるタイミングでは・・・・・
「俺は彼女なんていませんよ・・・・
菊池先生はどうなんですか??」
「私に恋人がいるように思いますか??
恋人募集中ってところです。」
・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・
「先生!その情報はマジですか!!
ホントに彼氏いないんですね!」
「本当だと思いますよ。
本人から聞いたんで・・・。」
その瞬間・・・・
藤本が俺に抱きついてきた・・・・
「うおぉぉぉぉー!!
ありがとう先生!!
この恩は一生忘れないよ!
つか俺に対して敬語なんて使わないで良いからね!
呼び捨てで構わないから!
うわぁぁ・・・・ホントにありがとうございます!」
・・・・・
理由は分からないのだが、
この時・・・・・・・・
・・・・・・・・・なんかいやな予感がした。
夏期講習②
「ちょっといいですか、うえお先生。
明日は休みでしたよね??」
夏期講習が始まって5日目・・・・・
やっと休みがもらえた。
夏期講習期間は、
午前中に数学を教え、
午後は、自習室で
講義の合間の生徒の面倒を見ることになっていたり、
山本先生と菊池先生のサポートという形で、
先生たちの講義に参加したりして、
大体終わるのが午後6時・・・・・。
普段は6時からバイトなので、
完全に夜型生活に憩いしていた俺には、
正直きつかった。
やっと休みがもらえる。
「うえお先生?
なにぼぉ~っとしてるんですか?
今日はどのあたりまで進んだか教えてください」
「あっ・・・はい。
今そっちに行きます。菊池先生」
同じ科目なので、
俺は嫌でも、菊池先生と話す機会が増える。
正直いってまだ怖い・・・・。
なんというかいい人だし、
講師としても優秀なんだけど、
隙がないというか・・・・・
俺を明らかに下に見ている・・・・ような
感じがする。
「はい・・・・わかりました。
じゃぁ明日はこのあたりまで教えますので、
ちょっと進度は遅いですが、
このくらいならば充分にカバーできますので・・・・」
・・・・・カバーできるなら、
わざわざ進度遅いとかいうなよ・・・・。
なんか・・・・やな感じだ。
まぁ・・・我慢我慢。
もう帰ろっと・・・・。
「うえお先生!ちょっとこっち来て!
ちょっと質問があるんですけど!??」
・・・・・コイツまたかよ・・・・・。
夏期講習が始まって五日間・・・・
必ず俺に質問に来る生徒がいる。
女子高生ならまだやる気は出るけど、
色黒で、
腰パンとかしてる。
なんかギャル男みたいな奴だ・・・・。
名前を藤本・・・・。
しかも聞きにきてるくせに・・・・・
全然理解しない・・・・・
つか理解しようとしない・・・・・。
同級生だったら、
絶対に友達になれないな・・・・・。
・・・・はぁ・・・・
しょうがねぇなぁ・・・・・・。
「・・・・じゃぁ菊池先生。
明日はお願いします。」
「はい。わかりました。
お疲れ様です・・・・。」
「・・・・で、
今日はどこが分からないんですか?
藤本さん・・・。」
「いや・・・・
その今日は勉強の質問じゃないんだけど、
いいっすか??」
・・・・・・こいつウゼー!
「何・・・・?」
「あのさ・・・・・
菊池先生って
彼氏とかいるんすかね??」
・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・はぁぁぁぁ・・・?????