○○まみれ
「あの・・・・・菊池先生??
家はこっちのほうでいいんですよね??」
「・・・・・そう・・・・あっち」
・・・・・・本当かよ・・・。
「こっちであってると思いますよ。
免許証だとこの辺ですからね・・・。」
「だと・・・いいんですけど」
一次会が終わった後、
俺はカラオケに行くのが面倒だったので、
菊池先生を家に送るという口実で、
その場から逃げる事が出来た・・・。
まぁ男一人で酔っている女性を連れて行くのは
危険ですので、
30歳くらいの女の先生についてきてもらう事にした。
タクシーに3人で乗り、
菊池先生のマンションの近くで降りる事になった。
本当はマンション前まで行きたかったのだが、
運転手さんが、
このマンションの位置を知らないらしく、
少し歩く事になった。
「・・・・・なんか、
・・・・・・・・・・・・・・・吐きそう。」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――!
「ちょっ!ちょっと待ってください!
今吐かれると、
俺がゲロまみれに!」
「・・・・・ゲロとか言わないで・・・・・
ホントに吐く・・・・・・・。」
俺は今、
ふらふらで歩けなくなっている菊池先生を、
おんぶして歩いている。
マジで勘弁してください・・・・・。
「あっ・・・・ありましたよ。
このマンションです!」
・・・・・ここか!
良かったぁ~~。
もう少しで解放される・・・・・。
「・・・・・・・・ゴポッ」
・・・・・・ごぽ?
「・・・・・・━━━━━━!!!」
ぎゃ嗚呼差補遺hふぉえうあいwhふいうぇrghふぉあえ!!
あと少しというところで・・・・・
俺は・・・・・
俺は・・・・・・・・・・・
はぁぁ・・・・・・。
打ち上げ
「えと・・・・・
以上を持ちまして・・・・・
夏期講習
最後の数学が終わりになります。
あと少しで夏休みが終わりになりますが、
今までの勉強を忘れないように、
2学期からも頑張ってください・・・・」
こうして・・・・
約一ヶ月にわたった夏期講習が終わった。
・・・・・ふぅ。
長かったような短かったような・・・・・。
「・・・・・と、いうわけでうえお君・・・・。
今日は打ち上げって事で、
職員みんなで飲むからね☆」
・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・は?
「・・・・いや・・・・・山本先生・・・・。
俺はいいですよ・・・・。
お酒飲めないですし・・・・・」
「大丈夫だって!
18歳っていったらもうお酒を飲める年齢だよ!
芸能人とかだったら問題だけどさ。
うえお君は一般人なんだから・・・・・ね!」
・・・・
人にモノを教える立場の人が、
言う言葉か!?
「でも・・・・・・
アルコールはちょっと・・・。」
「まぁまぁ・・・・
若い人が多いほうが楽しいだろ!
ほらほら・・・・準備しなって!」
・・・・
・・・・・・はぁ。
・・・・・しょうがないか・・・・・・。
「乾杯~~!!!」
そして夏期講習の打ち上げが始まった。
集まったのは、
10人くらいで、
思ったより出席が悪い。
ほとんどの人が話した事ないかもしれない・・・・・。
・・・・・はぁ・・・・
やっぱり来なきゃ良かったかも・・・・。
「お疲れ様です。うえお先生」
「あっ、お疲れ様です。
菊池先生。」
「・・・・山本先生に誘われるがままに来ちゃったんですけど、
ほとんど話した事ないんですよね・・・・。
困りました。」
・・・・・・そっか。
菊池先生は夏期講習のために
呼ばれたはずだ・・・・。
当然といえば・・・・
当然か・・・・・。
こうして・・・・・
打ち上げの最中は
ほとんど菊池先生と話をしていた。
今までは授業の打ち合わせなどの
事務的な話しかほとんどしたことなかったのだが・・・・・
「あの・・・・聞いてますか?うえお先生??」
「え・・・はい・・・・・・聞いてますよ。」
菊池先生は・・・・
酔うといろいろ愚痴っぽくなるらしい・・・・・。
今の教育はどうだとか・・・・
政治はどうだとか・・・・・・・
その他いろいろ・・・・・
ただただ自分の考えを言ってくる。
かなり酔っているらしい・・・・。
俺は飲め飲め言われたが、
いろいろ誤魔化して、
一口程度しか飲まなかった。
「だからね・・・・ゆとり教育ってのは――」
・・・・助けてくれ・・・・・・。
ちらっと横目を見ると、
山本先生はもその周りの人達と
ぎゃあぎゃあ騒いでるし、
他の先生たちは、
寝てる人もいれば、
黙々と食べてる人や、
ケータイをいじってる人・・・・
ばらばらだ・・・・。
はぁ・・・・。
「よぉし・・・・・・
じゃぁ二次会はカラオケだぞぉ!!」
のってるのは5人くらいで・・・・
あとの人は、
明らかに帰りたいオーラを出していた・・・・。
もちろん俺も含めて・・・・・・
ちなみに菊池先生は・・・・
「んぁぁ・・・・・・なぁぁ・・・・・・」
完全に酔いつぶれていた・・・・。
夏期講習⑤
・・・・・・告白・・・???
マジですか・・・・・藤本クン・・・・。
「なぁ・・・・・
先生どう思う??
菊池先生は、
俺と付き合ってくれるかな・・・・・」
・・・・無理だね。
彼氏はいないっぽいけど・・・・。
お前とは180度、住んでる世界が違うよ。
「・・・・・ん~~・・・・。
どうだろう・・・・・。
多分厳しいと思うよ・・・・実際・・・」
「・・・・だよなぁ・・・・。
俺みたいなガキを
相手にするわけないよな・・・・・・
はぁ・・・・」
やべっ・・・・・
なんか落ち込んじゃったよ・・・・・。
「いや・・・・でも、分からないぞ。
気持ちを伝える事で、
藤本を異性として意識してくれる可能性もあるしな!」
「・・・・なるほど・・・・・。
しつこくアタックすれば、
俺にも勝機はあるってことだな。
先生・・・・やっぱり頭いいんだな。」
・・・・・勉強に関してはいいけど・・・・
恋愛に関しては、
お前のほうが知識は上だと思うが・・・・・。
「よし・・・・決めた!
今日告白しにいくよ!
ふられたらまた明日も告白する!
少なくとも夏期講習の間は
・・・・・・・・告白し続ける!!」
・・・・・
・・・・・・・見た目どおりの単純な男だな・・・・・・・。
でも、うらやましくもある・・・・・。
俺にはこんな勇気なんてない・・・・。
死のうとする勇気だけはあるのに・・・・・
誰かに告白する勇気はないんだな・・・・・。
「じゃあな先生!
俺の告白が成功するまで、
先生とは話さないから!
これは・・・・・
俺がマジだという決意の表れだ!」
「・・・・・そうか。
・・・・・頑張れよ。」
「んあ?
先生なんか言ったか??」
「別に・・・・
つか次の時間も講義あるんだからな!
ちゃんと出ろよ!」
「了解!
じゃあなぁ~」
・・・・・・
・・・・・・・・はぁ。
俺なんかより、
あいつのほうが、
きっといい人生を過ごせるんだろうな・・・・・。
頭が良くったって・・・・・。
なんにも嬉しい事なんかないのに・・・・・・。
あいつが・・・・
藤本が・・・・・
・・・・・・・うらやましい。