私が毎年の楽しみにしつつも見るたびに「自分はまだまだダメだ…」と打ちのめされる美術展があります。それは「障がい者芸術世界展」。
これはその名のとおり様々な障害を持つアーティストの作品展覧会で、日本だけでなく海外のアーティストの作品も展示される大規模なもの。絵画、立体、写真、最近ではCGなんかもあり、バラエティに富んだ展示内容です。
以下グッと来た作品たち。
これはスケボーをキャンバスにした作品。キャプションによれば、ある時グルーガンが涙の様に感じられ、言葉には表せられない気持ちをグルーガンの色と造形に込めたとのこと。
北海道の木彫の熊のリペイント。この色彩感覚が見事です。
表紙から中のページまで全部直筆のコミック。この熱量がすごいし作風がPOP。
とても大きなサイズのグラフィック作品に見えますが、近づいて見ると、なんと色のピース1つ1つが全部手描き!
もうこれらの作品はテキスタイルデザインとしていけるでしょう。岩手のヘラルボニーの活動の意義がよく分かる。
全体のデザインも素敵ですが近付いて見ると細かく点描と線描が施されています。もうグラフィックデザインのスーラ。
何度も看護カタログを読むのが好きな作家さんが、読み過ぎて形が変わったカタログそのものを「作品」としたもの。もはや現代美術。
これも手描きのグラフィックかな?と思ったら全部折り紙の切り絵!これは描くより手間がかかるでしょう。
やはりここら辺の作品はテキスタイルデザインなどで活用して商品化するべき。エコバッグとか風呂敷とかどうでしょうか?
この作品のタイトルは「とてつもなくくっさい。でも、あったかい」。キャプションによれば、お父さんは船や車の燃料を運び、お母さんは灯油を親族のために運んでいたとのこと。昔は海に燃料が漏れることもあり、これはその頃の臭いについて描いたものだそうです。絵は黒を基調とした臭さを連想する色で塗り潰されており、赤色はストーブの赤。灯油は臭いが、ストーブの火をつけると温かい…それが抽象絵画として表現されています。
この作品のテーマは「時間」。好きな楽曲が詰まったCDアルバムの収録時間と1曲あたりの時間、好きなテレビ番組の放送などを、作家さん本人曰く「こたえあわせ」という電卓による計算をして、本人なりの「こたえ」を記していくことで画面いっぱいに数字を書き込んだのだそうです。
画用紙で作った立方体82個をのりで接着した作品。強度を高めるため画用紙をバツの形にして入れているとのことで、一つの立方体を作るのに
20分かかり、完成まで約3か月かかったとか。
事務用の丸いシールの青をダンボール貼って描かれた抽象絵画。これはどこにでもある事務用シールを使うアイデアがすごい。
個人的に一番好きだったのはこれ。
内閣総理大臣賞受賞も納得の完成度のミニチュアの家。材料は付箋とダンボールとホッチキス。それぞれの素材の強度だけで自立しているのがもう凄い。
ダンボールの波部分を屋根、付箋の重なりで壁を表現し、それぞれの部位で色を変えているのも細かいです。
歪みや全て覆えていないところも味になっていてむしろ造型的に面白くなっていると思います。この内部の骨組みの複雑さが自立を実現しているんですね。
これは岩手県知事賞を受賞した作品。作家さんの大好きな人の名前や実際にある建物、そして空想を合わせた「こんなのがあったらいいな」が詰まった架空地図で、今も地図は完成はしそうにもなく拡大し続けているとのこと。
繊細かつダイナミックな陶芸作品。腕一本で造型されているとか。
青い顔だけを描いている作品。
映画雑誌をもとに映画の内容を延々と書いたグラフィック作品。
全部点描!!
水墨画として最高過ぎる!この勢い!
タイトルは「大正妖都の純情」。今はもうなくなってしまった古い建物を集めて高層建築群として再構築した作品。発想も作品自体も最高です。
この線描のサイバーパンク感。
ウクライナの作家さんの日本をイメージした作品。
ミニカーのトミカになった昭和と平成時代の車がいっぱい走っている風景とのこと。下書さから完成まで3年以上かかった大作です。
こちらは韓国の作家さんの乾漆の花瓶です。実に細かい仕事。
これらは全部1人の同じ作家さんの作品。電車の絵・路線図マップ・赤い水着の女の子の絵と表現はこの3種類に分かれており、毎晩必ず「赤い女の子」を自室で3人描いてから寝るのがルーティンなのだとか。
大好きなきゃりーぱみゅぱみゅを描いた作品とか。本人に届かないだろうか。
アルバムジャケットに採用されたら絶対カッコ良い。
フェルトで様々なデザインの「パンツ」のミニチュアだけを作った作品。
好きな力士描いた作品。敢えて中央から少しずらしたことで躍動感が出ている秀逸な構成です。
それぞれのデフォルメがかわいい!
ゴジラの抽象絵画。もう公式グッズのデザインに採用するべき。
NHKの画面を模写した作品。右下のロゴまで再現されているのが細かい。
ダンボールで作られた精巧な電車の模型作品。この物量に情熱を感じます。
…と、力作ばかりで本当に圧倒されましたが、だからこそ創作意欲も喚起され、自分ももっと頑張ろうと思いました。



























































































































































































