遅ればせながら人間椅子のギタリスト・和嶋さんの自伝本「屈折くん」(文庫版)を読みました。


帯に「珍事だらけ」とありますがそれはオカルト&スピリチュアルが入ったもの多数。


というか、他のハードロックバンドのファウンダーの自叙伝にあるまじき多様さ。まあ和嶋さんもアル中になったり痴話喧嘩三昧になったりヒモ状態だった頃があったりと、一応ロックミュージシャンあるあるなクズムーブをしていた時期もあるにはあるのですが、それを凌駕して有り余る宗教・哲学・オカルト・スピリチュアル要素。もう一体どれほどの読書量なのかと、その背景にあるであろう膨大な「本」の存在を感じずにはいられませんでした。おそらくその読書量と思索が人間椅子の楽曲の世界観を作り上げたのでしょう。


しかし本書を読んで一番強く思ったのは継続することの大切さです。もう売れる売れない、有名になるならない、食える食えないではなく、ただ「続ける」。それは「職業」ではなくて「生き方」そのもので、辞めようにも辞められないと言った方がいいかもしれませんが。

いわゆる定職のみに安住せず、表現活動を続けることこそが尊いのではないか?その覚悟を改めて意識することにおいて、本書は音楽だけでなく何らかの創作活動を志しているすべての人に刺さるのではないかと思いました。