仙台の官公庁街は1ブロックあたり1店ずつあるんじゃないかというくらい中華レストランが多く、いっそ仙台中華街になっても全然OKなくらい。中でも「広東飯店美香園」は地元民から高く評価されている人気店です。
このお店のオーナーシェフは中国広東省出身で、本国にて調理師専門学校を卒業した直後の18歳で点心師資格を取得し香港プリンスホテルで点心を担当。26歳で大磯プリンスホテルに転勤する形で来日し、さらに品川の中華料理店勤務を経て仙台ホテルの点心を担当、後に同ホテルの料理長に就任する。しかしそんな華々しい経歴なのに、2010年に独立開業したこのお店はランチが600円台からあるというリーズナブルで庶民的なレストラン。というより大衆食堂といった方が適切かもしれません。
以前はコンクリートの壁に直接「歓迎光臨」と大書していて、それがいかにも中国の下町にありそうな大衆食堂のような雰囲気で味があったが、最近お店が入っているビル自体が外壁のペンキを塗り替えて塗りつぶしてしまい、そのタイミングでフルカラーのフラットモニターを設置しました。あと今は年末なので、忘年会向けにオードブルのメニューを外に貼り出しています。このご時世大っぴらに忘年会をやる人もかなり減るでしょうから、店内で宴席の予約を受け付けるよりオードブルの注文を受け付ける戦術に出たのでしょう。
店内はこんな感じ。よい意味で高級感がなく気軽に入れる庶民的な雰囲気があります。
なお、周辺在住・在勤の地元民は安くてボリュームがあって美味い店と知り尽くしているのでお昼時はかなり激戦になり、全席埋まって入れない、席が空いていても材料がなくなって完売ということも多数。この経歴のシェフがこの量のランチを600円~800円台で出したらそりゃ繁盛もするでしょう。デザートまで付いているんだから。
ということで、私も地元民でありながら入店できるかどうかはその日の運で、むしろ入れないことの方が多いです。今日はたまたま13:00過ぎで材料があったのでよかったですが。本当に仙台で独立してくれてありがとうございます。