仙台には「仙台フォーラス」という若者向けのファッションビルがあるのですが、このコロナ禍のせいか最近は行く度にテナントが撤退、また撤退までいかなくても店舗の規模縮小のため空きスペースができています。しかし今日こんな一角を見かけました。
以前ここにはあるファッションブランドが入居していましたが、どうやら”居抜き”の状態で現代アートのギャラリーになっているようです。一時的なものか恒久的なものかは分かりませんが、これはかなり「アリ」じゃないでしょうか。だって棚や什器、設備、レジ等が全てあるため、作品展示と同じ雰囲気でギャラリーショップ的なこともできるし、なにより内装の雰囲気がよく、むしろ普通のギャラリーよりカッコ良いんじゃないかという空間になっています。
フローリング床、レンガ壁、天井にはファンとシャンデリア、間接照明もあり。動かせる間接照明があるかどうかはギャラリーにとってなかなかに重要なのでは。
ちょうとギャラリーでは仙台を拠点に活動されているアーティストの青野文昭さんの作品が展示されていました。青野さんは東日本大震災で出た瓦礫やゴミを素材として様々な立体作品や絵画作品を製作されていて、以前も別のギャラリーで開催された展覧会で実際に作品を鑑賞したことがあります。
過去記事:
今回の展覧会では過去の展覧会では公開されていなかった(おそらく)新作が展示されていましたが、不思議なことにそのどれもがこの元ブティックのテナント跡にマッチしているように思えました。
このように作品の周りにロープ等の境界もなく、自由に好きな角度から鑑賞できる展示スタイルでした。
ファッションビルの中にギャラリーはかなり面白い試みだと思いました。だいたい昔からデパートの上の階はギャラリーとして使われていたし、今では渋谷パルコや原宿ラ・フォーレといった若者向けのファッションビルにもギャラリーが入っていたり何かしら展覧会を開催しています。東京のファッションビルでできるなら仙台だっていけるんじゃないでしょうか。