本日はせんだいメディアテークにて開催されている東北工業大学クリエイティブデザイン学科の卒業制作展を見に行ってきました。

 

2月は学校の卒業制作展ラッシュなので、今仙台のギャラリーは何かしらの卒制が入っている状態です。せんだいメディアテークもその一つなのですが、本展の特徴はインダストリアル系の大学の中にあるアート系学部であること。つまり、純粋に人に見せるだけの作品ではなく、「製品」だったり「サービス」だったりと、何かしらの形式で世に出て「誰か」に使ってもらうことを前提とした作品となっています。つまりより日常に即した実践的な作品というわけです。

 

まず個人的にお!っと思ったのはMR作品があったことです。

 

マイクロソフトのHoloLendsをかぶると、地面に炎が出たり光が見えたりと、自分の動きに合わせてコンテンツが表示されるインタラクティブアート的なゲームのようです。

 

 

 

 

残念ながら実機の試遊展示はありませんでしたが、こうした作品が展覧会の冒頭いきなり展示されているところにさすがインダストリアル系大学!と感心してしまいました。

 

個人的に気に入ったのはこちら。架空のドライフラワー屋さんを設定し、そこで使用する紙もの備品を全てデザインするというものなんですが…

 

 

まず商品として設定されているドライフラワーが最高過ぎます。センスの塊!
 
そして、額をイメージして四角く切り取られたショップカードも秀逸なら…
 
 
敢えて”窓”を設けて中に入っている商品を”見せる”デザインのショッパーも見事!これは何よりの宣伝になるし、買った人も見せびらかすような気分が味わえます。これ、何かしらで実用化されませんかね?敢えて買った商品を見せるショッパーって斬新だと思うんですが。
 
あと、敢えて手作りで製本する同人誌の原点ともいえるような作品が複数あったのが意外でした。例えばこれは世界の伝統文様を線画のみで表現した塗り絵。もうこの見ためだけで魅力的です。
 
会場には色鉛筆も用意され、来場者が自由に色を塗ってもよい展示方手法となっていました。来場者を”参加”させるって、まるでオノヨーコの現代美術作品のよう。これ、ちゃんとオフセット印刷して部数をすればコミティアあたりのオリジナル系同人誌即売会で売れるのではないでしょうか?
 
スチームパンク的に面白かったのは、こちらの「概念図鑑」
 
ド直球にスチームパンクなキャラクターがいる!なんだこいつ!
 
これは「観念図鑑」という、様々な「観念」をキャラクター化した作品。
 
このスチームパンクなキャラクターが示す概念は「制約」。
 
巻末にはどこのモチーフが何を示すのか解説も掲載されています。これを描いた人、絶対スチームパンクが好きですよね?でないとこんなデザインは思いつかないですよね。同志!
 
そしてなんと!
 
Oculus GO発見!!VR作品だ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この作品は、「もし仙台駅が廃墟になったらどうなるだろう?」というコンセプトのVRコンテンツ。実在する仙台駅を計測してモデル化し、さらに廃墟感を出すために壁をくすんだ色にしたり、ガラスを割ったり、シャッターを下ろしたり、植木やツタを伸ばしまくったりとアレンジしたそうです。開発環境はUnityで、掲示されたキャプションによれば開発者はVRコンテンツ制作はおろかUnityの利用もプログラミングもまったく初めてで、そのため昨年のかなり早い時期から開発に入ったとのこと。今こうしてちゃんと体験できる形になっていますが、それでも実際は時間が足りず、テクスチャの質感にまだまだ不満があるとのことですが、それでも半年がそこらでここまで持ってこれたなんて凄いことです。これ、現段階でもOculus Storeで配信してみたらどうでしょう?きっと廃墟好きなら食いつくと思うんですけどね。実際私はそうだったし。普段見慣れた風景が荒れ果てた廃墟になり、しかもそこを歩き回ることができる。Oculus GOはヘッドトラッキングのみで実際に足で歩き回ることはできませんが、コントローラーのトリガー操作だけでも、廃墟の仙台駅の中を彷徨い歩く体験は新鮮に感じました。というかまた体験したい!
 
 
 
 
 
あと、仙台はカードゲームが盛んな土地柄なのか、オリジナルのカードゲームの作品も複数ありました。こちらは、現代に於いて「家紋」を使う機会が減ったことを鑑み、家紋をゲーム化しよう!というコンセプトのもと製作された神経衰弱のような家紋カードゲーム。見た目のスタイリッシュだし、クラウドファンディングで製作資金を調達して海外向けに展開したらかなりいけるような気がします。
それにしても、仙台ってカードゲーム専門のカフェも複数あるし、イベントも開催されているし、やっぱりカードゲーム/ボードゲーム/テーブルゲームが盛んなんですかね?今度そっち系のカフェにも行ってみようかな?
 
 
 
 
 
またまたOculus GO登場!こちらはリアリーダー部をアピールするVR動画です。何気に凄いのは、映像中に差し込まれているテキストもちゃんとVR対応になっていること。キャプションを”曲面”にしてちゃんとVR映像に馴染ませるって意外と見落とされがちなんですよね。
 
他にも「もしこんなWebサービス/アプリ」があったら…という架空のWebサービスやアプリ作品の展示も複数ありました。
 
それにしてもソースコードそのものを展示するって新し過ぎる。いくらプログラミング教育が隆盛な昨今とは言え、これの良し悪しが分かる来場者はかなり限られると思います。
 
いずれの作品も本当に見応えがあり、全部見るのになんだかんだ2時間くらいかかってしまいました。それにしても、やはりインダストリアル系大学、XR作品、Webサービス作品、アプリ作品があったのはさすがです。そりゃ今時VRをやらない学生なんていませんよね?仙台のどこにVRクラスタがいるんだろう?と不思議に思っていましたが、ちょっと尖ってる大学生ならまあ手を出してますよね。とりあえず私が言いたいことはただ一つ。
 
この作品を全部DA・TE・APPS!に出してくれ!
 
運が良けりゃ賞金30万円貰えるんだから!