新年一発目の本です。

 

仙台市民図書館はハンドメイドのHow to本も豊富で、粘土系や樹脂系の手芸・ハンドメイド本も複数あったので、とりあえず様子見で一冊借りてみました。

 

本書は、そのタイトルどおりUVレジンで天然の鉱石っぽいアクセサリーを作るHow to本です。リアルに鉱石を再現するのではなく、自然界にはあり得ない色を敢えて作ってファンタジーな鉱石を作る作風のようです。

 

こういう色の組み合わせはセンスが問われます。一歩間違えると溶けかけたキャンディみたいな安っぽい物体になってしまいます。あと金粉や破片を混ぜても高級感が出て良いですが、これもどんな色と組み合わせ、どれくらい混ぜればいいのかセンスが問われます。
 
面白かったのは型取りの手順。特殊造型やフィギュア製作をしていると、型取りといったら絶対にシリコンを使わなければならないという思い込みに捕らわれます。しかしシリコンは固まればゴム状になりますが、実際は鉱物の一つ。水晶などの本物の鉱石を原型にうっかりシリコンで型取りをすると、鉱物同士で癒着してくっついてしまうのです。
でもこの本では、本物の鉱石を原型に型を取り、それにUVレジンを流しています。じゃあ型取り剤として使っているのは何なのか?それは…

 

 

おゆまる!

 

熱湯に入れると柔らかくなる樹脂粘土の「おゆまる」です。今では100円ショップでも買える子供用の玩具!それを鉱石に押し付けて型を取るというわけです。上手い!よく思いついた!これなら成分はシリコンではないので本物の鉱石と癒着しないし、温度が下がって固まればそこそこ固くなって形も保持できます。何より安いしどこでも買えるから調達が楽!

 
あと、型さえ取ってしまえば後はUVレジンで複製するだけなので、形さえ良ければ道端に落ちている石でも使えるんですよね。これもまた便利。そうなると身の回りのもの全てがものづくりの材料です。
 
だいたいこうした一般人向けのHow to本は、いかに安く材料や道具を揃え、気軽に始めて作品を完成させられるかという「安い!早い!手軽!」とモットーとしている部分があります。それを応用しない手はありません。やはりこうした本は定期的に読んでおかないと思考が固定化されるな…と反省してしまいました。