「Color Finder」、ある日突然全ての「色」を無くしてしまった主人公が、パズルを解いて進んでいくことで色を取り戻していくパズルゲームです。ステージクリア型で、パズルの形式はキューブ状のオブジェクトを指定の場所まで動かすというレトロゲーム「倉庫番」のような形式ですが、それら一つ一つのステージに誌的なメッセージがあり、幻想的なドット絵も相まってまるで絵本を読んでいるかのような気分が味わえるタイトルとなっています。

 

ある日の晩、主人公の周りから全ての色が消え失せてしまい、モノクロームの世界になってしまいました。

 

そこへ現れたのは猫…のような案内人(?)。彼と色を探す旅に出て、色とそれに伴う感情を取り戻していきましょう。

 

操作方法は、画面をタッチしたまま矢印が指し示す方向に移動し、色の付いたキューブを押して動かし、指定の場所に置くというもの。

 

「みどりは きみの さやしさのいろさ。」---ステージごとに,、まるで詩の一編のような言葉が用意されているのが本作の特徴です。この言葉が実はステージの「テーマ」を示しており、それがクリアした後のストーリーに紐づいているのです。また、ゲームそのものも、ただキューブを動かす倉庫番的なパズルではなく、主人公がキューブと同じ色のプレートを踏んで「染まる」=色を獲得しないと動かせないという”色合わせ”の仕組みが取り入れられています。

 

とりあえず一番最初のステージはチュートリアルも兼ねているので簡単。ただまっすぐキューブを前に押せばゴールです。

 

そして次からストーリーが本格的に始まります。まずは「緑」(優しさ)を取り戻した主人公。この調子でどんどん進んでいきましょう。

 

ステージは先に進めば進むほどフィールドが複雑になり難易度が増していきますが、色=感情という設定を考えると、この難易度が高くなるというゲームのお約束も深い意味を持ったものとなります。優しさの獲得も楽ではありません。

 

見事クリアするとそれまで通ってきたコースが輝き出し、ゴールに花が咲きます。

 

こうして徐々に色(感情)を取り戻してより複雑な思考をするようになった主人公。次はどんなフィールドが待ち受けているのでしょうか?

 

キューブとゴールが複数ある場合は動かす道順の他にどれをどの”順番”で動かすかも重要なポイントとなってきます。もし間違ってしまっても、画面下の「ひとつもどる」をタップして巻き戻すことができるし、最初からやり直したい場合も「やりなおす」をタップすればすぐにリスタート可能です。体力回復を待ったり動画広告を見たりといった作業も必要ありません。「みわたす」をタップすると、フィールドを真上から見た時の見取り図が表示され、よりシンプルに動かし方を考えられるようになります。

 

何度かやり直してこちらもクリア!

 

「やさしさ より もっとあつい いろ に であったんだ。」優しさよりも熱い色?

 

「あかは ねついのいろ だよ」新たに赤=熱意が登場しました!ここで重要なのは、一つのフィールドに2つの色が出てきた場合、動かしたいキューブの色に合わせて自分の色も変えなければならないこと。ただし色のついたプレートに触れるとすぐに色が変わってしまうので、キューブを動かす道順、順番、さらに自分が動く道順も考えなければなりません。

 

このように緑に染まると赤いキューブが沈んで動かせなくなります。

 

緑のプレートに触れないように気を付けて道順を選んでクリア!
 
次は緑(優しさ)と赤(熱意)の両方に染まりながら上手くそれぞれのキューブをゴールまで動かすステージです。優しさと熱意を行ったり来たりするというのも何やら哲学的です。
 
これを踏まえて主人公は考えます。「やさしさと ねついが まじりあうと なにになるんだろう。」
 
ここで新たに、色の付いたキューブ同士をくっつけて混ぜるという新たな要素が登場。ゴールに指定されている色は黄色ですが、「きみの やさしさとねついから よろこびがうまれるんだ。」つまり緑(優しさ)と赤(熱意)が混じり合ったものが黄色(喜び)!カラフルなキューブを動かし、それらを組み合わせるに従い、パズルの内容そのものだけでなく主人公の感情までも広がりを持つようになってくるんですね。
 
喜びの色が登場したステージのゴールからはひまわりが咲きました。
 
 
色(感情)を取り戻していく一方、主人公は「たのしいこと ばかり じゃない。」ことも分かっていました。そう、次に登場したのは…
 
悲しみの色、青。しかもいきなり3個も!たくさんの悲しみに悩まされる主人公。こうした複数のキューブを複数のゴールに動かすステージのコツは、主人公の色を変えるプレートまでの移動ルートを常に確保しておくこと。主人公が色に染まらなければそもそもキューブを動かせないので、ただキューブの道順だけを気にするだけではゴールに到達できません。よくあるのが、キューブで道を塞いでしまい、どうしようもなくなるという自滅パターン。まあ時間制限はなく何度でも気軽にリスタートできるので、焦らずゆっくり考えましょう。ひたすらクリアを目指すのではなく、本作が表現するテーマや誌的な雰囲気、哲学的なメッセージをじっくり味わいながらプレイしてみて下さい。