台湾のインディーゲームディベロッパーSigonoが開発したスマホ向けスペースロマンアドベンチャーゲーム「OPUS: Rocket of Whispers(魂の架け橋)」をプレイしてみました。これは先にリリースされた「OPUS 地球計画」の続編ではありますが、ストーリー自体は繋がっておらず、それぞれ単体でプレイしても問題はありません。
 

本作は、時代も国も、それどころか地球か、もしくは別の惑星かも分からない”どこか”で人類が滅亡を迎え、最後に残った2人の人間のストーリーを綴っているアドベンチャーゲームです。敢えて世界設定や背景の詳細な説明はなく、細部はプレイヤーの想像に任されているのは前作と同様ですが、前作が「広い宇宙の中で2人ぼっち」だったのに対し本作は「既に滅びてしまった世界で2人ぼっち」で、その荒涼とした風景や退廃的な雰囲気、寂寞感は前作とは全く異なります。

 

ゲームは、敢えてわずかなヒントのみで自分で世界を開拓していく「ノーマルモード」と、よりスムーズにシナリオが読める「ストーリーモード」の2種類がありますが、どちらも内容的には同じです。最初にストーリーモードをプレイして、二周目からノーマルモード…というプレイでも良いでしょう。

 

この世界では、死者の霊魂はロケットに乗せられて天へと送り届けられる「宇宙葬」が”巫女”によって執り行われていました。

 

主人公の一人「ヨハン」。彼は宇宙葬が大好きで、両親を置いて会場まで走って行ってしまいます。

 

本作のアドベンチャーパートは、頭上からの見下ろし視点のマップ上を画面ドラッグで進んでいくというもの。途中、人や何かに行き当たると台詞やイベントが発生します。

 

宇宙葬は国を挙げての大きなイベントで心待ちにしているのはヨハンだけでなく、他の町の大人たちもロケットに向かって行列を作っています。

 

宇宙葬を執り行う巫女は「礼儀とロケット技術」を身に着けた女性だけがなれる特別な役職。そのためヨハンは父と同じくロケットを作る技師になることを夢見ます。ところが…

 

それから25年、人類は疫病で死に絶え、その中でなぜかヨハンだけが一人生き残ってしまいます。しかも死者の声を聴く特殊能力に目覚めてしまい、連日「宇宙葬をやってくれ」と死者の霊魂に急かれるという地獄のような生活を送る羽目になりました。その環境からヨハンの心はすっかり荒れ果て、かつて夢見たロケット作りの情熱も失くし、やさぐれた中年になり果ててしまうのです。

 

そんな中、疫病蔓延時に長期のコールドスリープ状態にされていた最後の巫女・フェイが登場。彼女は自分の未熟さを知りながらも、健気にもロケットを組み立て、最後の宇宙葬を執り行おうと奔走します。

 

ヨハンは真面目かつやる気満々のフェイを鬱陶しがるものの、「もう霊魂の声を聞きたくない」という消極的な理由から渋々フェイのロケット作りに協力することにします。

 

 

ヨハンはロケット作りの夢を失い、フェイは未熟…彼らは既にロケットを作る技術を失っています。しかし嘗て多くの宇宙葬を執り行っていた街には工場跡や部品があり、それをマップ探索で探し集めれば最後のロケットを組み立てることができます。

 

こうして、マップ上を歩き回り、必要な部品を少しずつ集めていきます。

 

 

こちらがゲームの基本画面の工場跡。拾い集めた部品をフェイに渡してロケットを作っていきます。

 

とりあえず必須なのはエンジンです。しかし人類が滅亡して25年も経過したこの世界にまともに使えるエンジンなんてあるのでしょうか?

 

そこでフェイは「駐車場に放棄されている車から自動車用エンジンを取ってくる」ことをヨハンに提案し、彼に探索をお願いします。
 
探索には時間制限がありますが、敵に襲われるような危険はなく、暗くなったら終了してまた何度でもトライできます。
 
マップ上には霊魂が漂いヨハンに話しかけてきます。それはただの懇願の時もあれば、次の行動を促す「助言」や「ヒント」の時もあり、何気に無視することはできません。RPGに例えるなら「村人との会話」のようなものです。
 
とある一台の車から無事エンジンを発見!早速取り外します。
 
こうしてパーツをGETして…
 
必要なパーツのコレクションを埋めて行きます。
 
また、パーツ探索の際にロケットの組み立てには直接関係ないものの、かつて世界に何が起こったのかを断片的に知ることのできる様々なアイテムを見つけることができます。こうした断片的な情報から作品世界を想像するのもまた楽しいものです。
 
ゲームの中には時間経過があり、いつまでも外にいると真っ暗になって探索できなくなってしまいます。そう、ここは人類滅亡後の世界。人間が住んでいないのだから灯りなんてあるわけがありません。マップ上は荒れ果てて雪が積もり、ただ暗闇だけが広がる…どこか物悲しいBGMも相まって、寒々とした空気が嫌でも伝わってきます。
 
そんな世界でもへこたれないフェイ。果たしてロケットは完成するのか?
 
本作はアプリのダウンロード自体は無料で、ストーリーは途中まで無料でプレイできそれ以後の「完全版」をアプリ内課金でアンロックする体験無料方式です。240円で全ストーリーをプレイできますが、ペットや服など様々なアイテムが追加されたプランも用意されています。作品の出来としては十分240円分の価値があるので、体験プレイで気になったら是非全ストーリーをアンロックしてプレイしてみて下さい。
 
本作は人類滅亡後の世界を描いており人間キャラは2人だけですが、課金でいろんな動物を加えることも可能。あまりにも世界観が寂し過ぎる!という方は動物だけでも課金で増やすといいかも。