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仙台の図書館はTech関連の書籍も結構充実していて、探せばXR関連の書籍もいくつか出てくるのでとりあえず一冊借りてみました。2016年刊行と新書としてはちょっと古くなってしまったのですが、廣瀬通孝さん著「いずれ置いていく僕たちを100年活躍させるための先端VRガイド」です。
 
本書は超高齢化社会となっている日本に於いて、VRを活用することで定年云々に関わらず、年齢に関係なく活躍していく方法を解説した本…のような印象を受けますが、実際はそんな内容ではなく、それどころか後半はVRの話すら徐々に減っていくというぶっちゃけ「タイトル詐欺」な本でした。だいたいこの本に書かれていることを理解・実践できる人なら、VRを活用する・しないに関わらず、いくら歳を取ろうがどうにかこうにか稼げる人材でしょう。
 
で、タイトルにあるような主題よりも、真ん中ら辺にあった「VRの歴史」をまとめたコーナーの方がはるかに参考になりました。VR開発の歴史はだいたい60年代ごろから始まり、80年代に「Virtual Reality」という言葉が生まれ、そこからVRという言葉が一般化したのですが、一番最初のVR機器がこれですよ。

 

「Sensorama(センソラマ)」

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60年代当時はまだヘッドマウントする技術がなくて、椅子に座って筐体に頭を突っ込む形だったんですね。というか、おそらくゲーセンの筐体と開発の考え方は同じだったんだと思います。とりあえず専用の筐体の前に座るという。

 

 

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その後「ダモクレスの剣」という”一応”ヘッドマウントするタイプの機器が開発されるんですが、写真には写っていないんですが上から”吊って”いる状態なんですね。それでただ3D空間が見えるだけという。ただ、当時としては3Dの何かが眼前に広がるだけで珍しかったし大興奮ものだったのでしょう。

 

 

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VRという言葉を作ったのはアメリカのVRLという会社。同社は3DCGモデリングソフトを1987年にリリースし、89年にVRという言葉を提唱。ここから本格的に現在のVRにつながるVRの歴史が始まったと言っても過言ではありません。そういえば映画「レディ・プレイヤー1」は「80年代全部盛り」なVR空間「オアシス」が舞台の映画ですが、なぜ80年代全部盛りかというと、そもそも80年代こそがVRの夜明けだったからなのでしょう。

 

 

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そしてVRLは自前でVRシステム「RB2」を開発。ここでやっとヘッドマウントになりました。眼前にVR HMDがあり、ヘッドホンもかぶり、さらにデータグローブも使うという、当時のVRコンテンツは複数人で同時に同じ花を見て花弁に触る程度のことしかできませんでしたが、ここで「他の誰かと一緒に」という概念が出てきました。これが進化して今のソーシャルVRになったんですね。

 

 

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ちなみにVRLの会長は「VRは仮想新大陸である」と宣言し、コロンブスのアメリカ到達にちなんで7月9日をVRデーにしようと提唱したそうなんですが、今7月9日って何かVRイベントとかやってるんですかね?
 
…と、本のタイトルの主題よりもVRについての解説の方がはるかに面白い本です。図書館で見つけて読む分には普通に楽しめました。ただ買ってまで読むか?と問われるとう~~~~んと悩んでしまいますね。それだったら新清士さんの著書の方をオススメします。