「フォボス・チルドレン」は、一見落ちものパズルゲームのような、または縦画面のシューティングゲームのような、またはBGMに合わせてノートをタップする音ゲーのような見た目でありながら、そのどれでもないという”チェインアクション”RPGです。
ゲームのルールは至って簡単。画面上から降ってくるオーブの中から同じ色のものを3つ連続でタップして消すだけ。BGMに合わせてタイミングを計る必要はなく、またどのオーブをどの順番でタップするかもプレイヤーの自由で、とにかく同じ色のオーブを3つ続けてタップしさえすれば「チェイン」が発動し、タップしたオーブの色(属性)に対応したキャラクターが敵を攻撃します。ここら辺のシステムはパズドラのヒット以降爆発的に増えたパズルRPGと同様ですね。
緑色のオーブを3つ消したところ。緑の属性の自チームのメカが敵のメカに攻撃を加えました。こうして降ってくるオーブを漏らさず3つずつ消していくことで敵チームのHPが削られ、早く敵のHPを0にすると勝ちとなります。ただしオーブを打ち漏らして画面下まで落としてしまうと自チームがダメージを喰らいHPが削られてしまいます。
こちらがマイページ。初期の状態ではストーリーを読んでいくモードしかプレイできませんが、ステージをクリアしてストーリーを読み進めていくごとに少しずつ機能が開放されていきます。
エピソード1は全14章から成ります。
ステージがまるで星座のように配置されているのがいかにもスペースオペラという感じです。
一番最初のパーティは主人公「レイナ」ともう一体のメカだけ。各ステージをハイスコアでクリアするとキャラクターがドロップされることがあるので、まずはなるべくパーフェクト状態でクリアしてキャラクターをGetすることを目指します。
「フォボス・チルドレン」のストーリーは以下のとおり。
西暦2326年。 異星人惑星「サイア」を周回する宇宙ステーション「フォボス」が突如襲撃される。多くの家族が生き別れ、逃げ遅れた何百人もの地球人がサイアに残された。
その「フォボス事件」から20年、地球人はサイアに残された地球人救出のためフォボスに戻ることになる。将来を期待される兵士「ディアス橘・レイナ」は、遠征の任務に張り切っていた。しかし、任務を遂行するうち、新たな仲間と出会い、レイナの世界観が変化していく。真相を探る旅が、今、始まろうとしている。西暦2346年、すべてが変わる。
その「フォボス事件」から20年、地球人はサイアに残された地球人救出のためフォボスに戻ることになる。将来を期待される兵士「ディアス橘・レイナ」は、遠征の任務に張り切っていた。しかし、任務を遂行するうち、新たな仲間と出会い、レイナの世界観が変化していく。真相を探る旅が、今、始まろうとしている。西暦2346年、すべてが変わる。
これ、Mirai-Laboという4名からなるインディーゲームディベロッパーの初のタイトルなんですが、こう言っちゃ何ですがとてもインディーゲームとは思えない重厚なスペースオペラSFです。もうストーリーの序盤から、人間、ロボット、異星人、AIが入り乱れ、果ては動物や神話世界の神様まで登場するというてんこ盛り具合。しかもその全てのキャラクターに固有の設定や役割、名前が設定されています。これ、普通ならそこそこ名の知れたゲーム会社が手掛けるレベルの内容ですよ。
「同じ色のオーブを3つタップして消すだけ」と書くとカジュアルな内容のように思われるかもしれませんが、これがプレイしてみるとなかなか難しいのです。まず最初にどのオーブを最初にタップするか?でその後のプレイが左右されたりします。どの順番でどの色のオーブが落ちてくるかはランダムで予測不能はうえに、やけに遅く落ちてくるものもあれば、いきなり凄いスピードで落ちてくるのもあったりと落下パターンがトリッキー。例えば緑が先に落ちてきたのでとりあえずそれをタップしてみても、それからしばらく赤と青のオーブがやたらとたくさん落ちてくる場合もあります。またステージが進めば進むほどそのパターンは複雑になり、さらに落ちてくるオーブの数も多くなるなど難易度が高くなります。もうてんやわんやになって、自分がさっき何色のオーブを消したか?そもそもさっき消したのは何個目か?すら分からなくなるほど。常に一瞬の判断力と瞬発力が問われるゲームです。
他のキャラクターを所謂”エサ”にしてキャラクターを強化するRPGのお決まり機能ももちろんあり。
とは言え、ずっと緊張状態では気分的に疲れてしまうので、ミスなく3個ずつ消し続けると「フィーバーモード」に突入するご褒美的演出もあります。
ノーミスでクリアしてパーフェクトを達成するとレアキャラがもらえるご褒美もあるのですが、私は第1章の段階で3ステージもミスしてしまいました…。まあ後からやり直すことはできるんですけどね。
もちろんガチャ機能もあり、有料のゲーム内通貨「ミネラル」で回すレアガチャからは強力なキャラが出ます。ノーマルガチャはステージクリアで得られる無料のゲーム内通貨「FP」で回せます。まあこっちからもそこそこ使えるキャラが出てくるので、プレイし始めの頃はノーマルガチャだけでも十分戦えます。
他にも、「パーツショップ」で強化パーツを購入してそれを合成してキャラクターを強化することも可能です。
しまいには、画面上から降ってこないオーブなんかも出てきて出現パターンがもっとトリッキーになっていきます。
ストーリーも、主人公を放っておいてロボットとAIが会話するサイドストーリーが出てきたりと多様化していきます。何度も言うようですがよく4人でここまで作ったなー。
そして私はついに第4章でミスを連発してゲームオーバーをやらかしました。まあ有料のゲーム通貨「ミネラル」を消費すればまたリスタートできるんですが、このシステムもパズドラ以降定番になったやつですね。
なお、スクリーンショットを見ていて気付いた方もいらっしゃるでしょうが、ストーリーといい世界観といいキャラクターデザインの作風といい、80年代後半~2000年頃の”ちょっと懐かしい”雰囲気が漂っていますよね。記事ではお伝えできませんがBGMもそんな感じです。おそらく開発者の皆さんはちょうどこの時期のアニメを見て影響を受けているんじゃないかと思います。とにかくインディーゲームとしてもアクションゲームとしてもよくできているタイトルなので是非プレイしてみて下さい。ただ残念ながら現時点ではiOS版しかリリースされていませんが。