【ライブレポート】ハメーンリンナでフィンランドの侍メタルバンド「Whispered」のライブを見てきた
と
【レポート】気温マイナス13度の環境で1時間「Pokémon GO」をプレイして死ぬかと思った話
で使わなかった写真の供養件裏話です。
海外旅行は今回で9回目でしたが、「滞在している都市からさらに公共交通機関を使用して日帰り旅行」したのは今回が初めてでした。まあ日付をまたいだので厳密には日帰りではなく「0泊2日」ではあったのですが。それにしてもハメーンリンナ駅に着いた瞬間の衝撃は凄かったです。見事に何もないんだから。一瞬「出口を間違ったかな?反対側の出口の方が栄えてるのかな?」と思って反対側に回ったら思いっきり住宅街でしたからね。例えるなら井の頭公園周辺みたいな感じの。どっちに行っても閑散とした地方都市の風景で肩透かし感がハンパなかったです。しかし、もしかしたら初めて秋田県内の駅に降り立った人の気持ちもこの時の私と同じようなものかもしれません。地元民は日常風景となって慣れているだけで。田舎なんてどこも変わらないのかもなあ…なんてライブ前だというのに寂しい気持ちになりました。
あと上記記事にもちょっと書いてますが、20:00過ぎたら飲み屋とマクドナルド以外ほとんどの店が閉店してゴーストタウンのようになるのも秋田県っぽかったです。ヘルシンキはまだスーパーと飲み屋がたくさんあるから賑わい感がありますが、ハメーンリンナは本当に地方都市感が炸裂してましたね。でも建物の見た目とイルミネーションがカッコ良くて積雪量が少ないだけ秋田県よりはるかにマシですが。
イルミネーションが美しくてそれに救われました。日本みたいにいろいろな色を使う感じではないのですが、形とデザイン、統一感、全体の調和に凝っている感じです。
侍メタルバンド「Whispered」のライブ会場だったライブバーは、川辺にぽつんと建っているのではなく、こんなレンガでできた袋小路商店街みたいな場所の一番奥にあってちょっとメルヘンな雰囲気でした。途中にカフェやギャラリー、会社の社屋や地元のラジオ曲も入居していたのですが全棟レンガ作りで統一感があり、普通に観光で探検してみたいと思う場所でしたが、今考えたら建物自体は結構古く、ヘルシンキのケーブルファクトリーのような昔の工場跡をリノベーションした施設だった可能性もあります。
こちらが会場のライブバー「Suistoklubi」。外気温−13°なのに外にテーブルとイスを出してて、しかもそこにたむろしてタバコ吸ってる奴らがいて「さすが」と思いました。
記事では省いてしまいましたが、実はWhisperedのライブには「Vorna」というペイガンブラックメタルバンドの前座がいました。彼らの地元もWhisperedと同様にタンペレで、よく一緒にライブをやっているみたいです。30分くらいしか見れなかったのですが結構カッコ良かったです。
↑これが最新シングル。
海外のライブバー(ライブハウス)に入ったのも今回が初めてでしたが、はっきり言って日本のライブハウスよりもずっと居心地が良かったです。冬だと客はみんなコートなりジャケットなりを着て来るものですが、なんとそれらを預かってくれるクロークが用意されているんですよ。これはこのライブバーだけでなくSlushの会場もそうだったし、ちょっと広めのレストランでもやっているらしく、フィンランドの一般的なサービスらしいです。店によってはクローク料を取るところもあるそうですがここでは無料。日本ではライブハウスにコインロッカーがあればいい方で、それすら数が十分ではなく客の人数に対応できなかったりします。これって寒い北欧ならではのサービスなのでしょうか。
Whisperedのライブ終了後、閉店ギリギリまでビールを飲み続けて時間を潰していたのですが、意外にもビール代はそんなに高くありませんでした。これはSandelsというフィンランドの一般的なビールで、日本でいう大ジョッキくらいの容量で5ユーロ(613円)。
これは「HUVILA」という知らないビールで日本ではちょっと似たものがない味のビールでした。ラベルのデザインが黒と赤でクール。値段は瓶一本で6.5ユーロ(797円)。六本木あたりのバーで飲むのに比べたら断然安いです。
なお、自分としてはごく普通にライブバーに行って普通にライブ見て普通に呑んでいたのですが、店と他のファンにとっては「え?!本物の日本人来てんの?!マジで?!」みたいな感じで珍しかったみたいです。しかもビールを瓶単位で飲んだのが店側には相当インパクトがあったらしく、帰り際に「たくさん呑んでくれてありがとう」とお礼を言われました。ひょっとしたら外国人の客が来ること自体稀な本当の地域密着型のライブバーだったのかもしれません。既に記事に書いてありますが、現地のファンは淡白で、ファン同士でライブの感想を語り合うとかメンバーが出て来るまで待つとかそういった交流を全然していませんでした。終了後にバーで酒呑んでいるのは歩いて帰れる距離に住んでいる地元民とバンドの車で一緒に帰る身内レベルの奴らだけ。そんな空気の中でWhisperedのメンバーと私がペコペコお辞儀しながら挨拶している光景はかなり異様だったでしょう。
で、3:00で閉店するライブバーから出た後、ポケモンGOをプレイしながら街を彷徨うことになるのですが、それについてはvsmediaの記事をご覧下さい。徘徊している途中でバス会社の建物を発見し「もしやバス停が!」と思ったら、そこにヘルシンキ行きのバスが止まらないと知った時の落胆は只事ではありませんでした。あの状況でヘルシンキ行きのバスが停まるバス停をちゃんと見つけられたのは本当に奇跡としか言いようがありません。帰りの手立ても確定していないのに見知らぬ異国の街のロックバーに行って日付が変わるまでライブ参戦し、その後外気温−13°の深夜・早朝にポケモンGOをプレイしながら一人街をうろつくなんて結構ハードな冒険でした。でもこれでフィンランド国内の長距離移動の仕方とライブ参戦の仕方はマスターしたので、次フィンランド旅行する時にまたチャレンジしたいと思います。敢えてヘルシンキの一箇所のホテルに居続けるのではなく、ちょっとずつ移動していろんな所に泊まるのもアリかも。首都だけ見てもその国を理解したことにはなりませんからね。
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