- クルードさんちのはじめての冒険 3枚組3D・2Dブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu.../20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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実はこれを観たのは今年6月にパリに行く飛行機の中だったのですが、当時は劇場公開どころか日本国内でのDVDリリースもまるっきり未定という状態でした。一応ドリームワークスの作品で北米では興行成績ランキングの上位にも入った人気作なんですが、どういうわけか日本では全く話題にならず結局DVDがリリースされたのみ。内容自体は結構面白く映像美もドリームワークスの作品中トップクラスだったのになんで?
この映画は、採取・狩猟を生業とする原始人家族が急激な気候変動への対応を迫られる物語です。原始人一家クルッズ家の大黒柱であるお父さんは、家族の命を守るために「外の世界に出てはいけない」という家訓に固執し家族を家である洞窟の外へ出しません。しかし好奇心の強い娘はそんな父のことが気に喰わず、ある日1人で家を飛び出し、火と道具を使いこなし装飾品を身に着ける新人類に出会います。彼が言うには、今こうしている間にも急激な環境変化が起こっておりクルッズ家の洞窟ももう住めなくなるとのこと。しかしお父さんはそれを全く信じず彼のことも受け入れません。ところがそんな矢先、環境変化によりクルッズ家の洞窟が壊れてしまい一家は否が応でも新たな住処を見つけなければならなくなってしまいました…。
この映画の言わんとしていることは冒頭から明確で「変化に適応せよ」ということです。そして全編に渡り「世代間」と「新たな環境に適応できる者とできない者」の対立が描かれます。新人類のナビゲーションもあり、おばあちゃん、お母さん、子供達はすぐに新たな環境に適応し新たな考え方や生き延びる方法を身に付けていきます。ところがお父さんだけは、通用しないと分かっていながらも自分のルールや考え方に固執しては失敗を繰り返し、その度に新人類に助けてもらいます。ああ情けない…。もう観ているうちに「このお父さんは日本人のメタファーなのではないか?」と思えてきました。外の環境変化に気付かず、自分達だけのルールや考え方に固執し、外から来る者を受け入れない。まさに日本人そのもの。よく「弱肉強食」という言葉が使われますが、この「強」とは本来腕っぷしの強い者ではなく新たな環境に適応できる者のことを指します。変われない者には死あるのみ。それをこの作品はこれでもかと突きつけます。とは言え子供向けのアニメなので最後の最後でお父さん大逆転で大団円になるのですが。
なお、Angry Birdsシリーズでお馴染みのRovioはこの映画のプロモーションでドリームワークスと提携し、映画の後のエピソードを描いたスマホ向け育成ゲームをリリースしているので興味のある人はプレイしてみては如何でしょうか。ダウンロードは無料。劇中では獣と追いかけっこばかりしていた家族が、植物を育てたり、罠を仕掛けて動物を捕まえて飼ったり、料理したりとかなり高度な生活を送っています。