今回の渡フィンはいろんな偶然が重なり、「Mr.Lordiの個展」を見に行くことができました。幸いにも渡航数日前にまるで狙ったかのようにGoogle Earthに3Dヘルシンキが公開され、予め街の構造を丸暗記することができたのでギャラリーの位置は既に分かっていたのですが、少しでも金を節約するため市電を使わずホテルから徒歩のみで向かいました。Google MapsとGoogle Earthがあるとはいえ全く土地勘の無い街なので、まあ道に迷って片道2時間くらいかかっても仕方がないと思っていたのですが、わりとすんなり行けたうえに途中にヘルシンキ大聖堂や公園、植物園、マーケット広場など定番の観光スポットがあり、ちょうど良い具合に観光もできました。これもまたラッキーな偶然の一つ。
ギャラリーはこんな感じ↓
ショウウィンドウ
思っていたより狭い・・・というか、一応はギャラリーなんですが建物自体は歯科医院という謎の施設でした。歯科医院が空いてるスペースで片手間でギャラリーもやっているという感じ。もちろん医院のスペースとギャラリースペースは分かれているのですが、医院の待合所がギャラリーと繋がっている構造で、歯科医院部分の玄関も日本のそれとはまるで違うオシャレなデザインだったため、ついうっかり歯科医院の受付に行ってしまいました。でも待合所にもMr.Lordiの絵が飾ってあったので、いずれにせよそこから入らないと全ての作品は見られなかったのですが。
ギャラリースペースは、昔の医院で使っていたと思しき薬箱や戸棚、ガラス瓶などの備品を上手い具合に配置し展示備品として再利用しているレトロな雰囲気が漂う面白いところでした。ギャラリーの案内パンフも見てみましたが、出展費用が日本でギャラリーを借りるのがアホらしくなるくらい格安。なんと一週間貸し切りでも5万円しません。ってことは1日1万円未満…フィンランドのアーティストは恵まれています。
ちなみにこの時の来場者は私一人だったのですが、ずっと絵を見ていたら歯科医のおじさんがバックにジーン・シモンズのペイントが施されたレザーベストを出してきて話しかけてきました。「Mr.Lordiがまだデビューする前に描いたもの」らしいのですが、そもそもこの歯科医は何者だったのでしょうか?Mr.Lordiの友達か何か?または彼もKISS ARMY FINLANDのメンバーとか?もっと英語力があれば突っ込んだインタビューができたのですが、残念ながらそこまでの英語力は無いんですよね。
Mr.Lordiの絵はキャンバスではなくキャンバス風のテクスチャが付いたボードに(おそらく)アクリル絵の具で描かれていました。Lordiのアメコミ風の漫画シリーズも展示されていたので中を見てみたら、油絵風から水彩、鉛筆画、”いかにも”なアメコミタッチのペン画と様々な画風で描かれており、特にマジックで一発書きした絵は韮澤靖さんの作風にちょっと似ていたのが印象的でした。
あと印象的だったといえばこれ↓
芳名帳にあったベーシストOXのサインと自画像。ユルい…
- Zombilation-the Greatest Cuts
- ギャラリーの近所にあったアパート(日本で言うところのマンション)。
帰り道で見つけたアパート。
ところで夏のヘルシンキは結構暑く気温は30〜31°ほどありました。空気が乾燥しているので日本の夏に比べたら不快感はなく、日陰に入ったら涼しいので我慢できない程ではありませんが。