山登 敬之 著
精神科医の・・・エッセイ?に、なるのかな?
以前、著者の別の本(タイトルを忘れてしまったので、紹介できず残念です)を読んだときも、
すごく楽しく読ませていただきました。
楽しく・・・っていうのはおかしいけれど、
著者の描く患者さんは、いわゆる「症例」ではなくて、みんなドラマを持った血の通った人間だ、っていうのが強く伝わってきます。
それはとても当たり前なんだけど、私達も家族や友人なんかが精神疾患になったとき、その人のドラマより「病気」のほうに意識がいってしまうんじゃないかなぁと思うと、どんな人からもドラマを引き出すのってやっぱり精神科医ならではなのかなぁ、なんて。
それでいて、どこかクールで近すぎず遠すぎない距離感が伝わってくるから、
やっぱりお医者様ってすごいなぁ、、と、改めて実感してしまいます。
表題作の「パパの色鉛筆」
感動的です。
小学校はいりたての女の子が姉と喧嘩をしたときの話。
ママが間に入ってもよく要領を得ないところへ、普段は物言わぬパパが割って入ると事態が落ち着いた。
しかもそのパパの言葉がいいのです。
家庭の問題はどこにでもあることですが、
子供の問題はよく母親との関係が重要であるようなことを耳にします。
実際、母親の役割は大きいのだろうと思います(もちろん父親の役割も大切)。
親なんていなくたって子供は育つ、とも思うけれど、むしろ親なんていないほうが子は健全に育つのではないか、、、なんて。
そんなことを考えると、将来自分には「母親」という役割をちゃんとこなせるのだろうか、と心配になります。
子育てかなんかの雑誌を立ち読みしたときに
「いやだと思っていた母親と、同じことを自分の子供にしていたとき、ぞっとしました」
という投稿があって、私もぞっとしちゃいました。
きゃー。
ま、取り急ぎ、心配する必要もないんだけど。
