タロットのささやき、こころの景色 -3ページ目

タロットのささやき、こころの景色

大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

 
会期終了してしまいましたが
私も駆け込みで鑑賞してきました。
 
 
はじめてうかがう
日本橋の美術館。
 
 
三井記念美術館
「超絶技巧、未来へ!」

 

 

 会場内のあまりの人気混雑ぶりに

疲労しましたけど😅

 

 福田亨 

「吸水」

 

 

すべて木工、

木を掘り出したもの。

つややかで震えるような水滴は、

蝶が止まる板を削り出し磨き上げたもの。

蝶の羽は着彩ではなく象嵌‼️

 

 

大竹亮峯

「月光」

 

 

 

月下美人の花びら47枚は

鹿の角を薄く削ったもの。

薄く透けるような繊細な花びらは

後方の花瓶に水を注ぐとゆっくりと開いていきます。

 

ため息しかでない静謐な空気をまとった木彫作品。

 

前原冬樹

「《一刻》 スルメに茶碗」

 

 

木彫に油彩。

打ち捨てられていたものを

手元に置き、見つめ、時間をかけて削り上げる。

 

木製の洗濯ばさみもその上についているチェーンも

すべて1本の木材から削り出されたもの。

 

 

 

 

長谷川清吉

「真鍮製 爪楊枝」

 

 

身近にあるなにげない

ものがたりなど生まれそうにない日用品を

精巧に再現する。

得も言われぬ存在感と不思議なものがたりが生まれてくる。

 

 

 

彦十蒔絵 若宮隆志

「『ねじが外れている』モンキー、工具箱、ねじ」

 

 

これは蒔絵作品、

なので麻布や木材に漆塗りで制作されたもの。

 

 

 

軽いはず

なのに金属そのものの重さをただよわせる。

伝統工芸の職人が

その高い技術力を時間をかけてそそぎこんだものたち

その強い存在感。

 

 

松本涼

「涅槃」

 

 

木彫作品。

薄く薄く

極限まで薄く削りだした菊の花びらたち

 

削り跡や木目があってすら

くったりと畳に横たわる

そのかすかな菊の重さを手が思い出す。

 

 

 

 

 

 

吉田泰一郎

「夜霧の犬」

 

 

 

この作家の作品をいつか観たかった!

 

 

 

 

銅の抜き鑽(たがね)を無数につくり

立体的に再構築。

 

精悍な体躯の犬は

堂々たるひまわりや

ひな菊や蝶の群れでおおわれている

 

 

 

 

 

樋渡賢

「羽根蒔絵杯」

 

 

 

闇のように深い濃茶の曲面にうかぶ

繊細な羽根の美しさ

 

漆に塗り閉じこめられたはずの

綿毛のようなそれが

ふわっとかすかにゆらぐのを心がみた。

 

 

 

稲崎栄利子

「Amrita」

 

 

 

これ、焼き物!

焼き物で作ったリングをつなぎ合わせた作品

柔らかい布のような焼き物。

 

無銘

 

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象牙細工の鳩の群れ

 

この雛に餌をやる親鳩の部分の

愛おしさときたら

 

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青木美歌

「あなたと私のあいだに」

 

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 この会場で

青木さんがすでに亡くなられていたことを知る。

真菌類のような美しいガラスのオブジェたちが

やわらかな光を帯びて

作家亡きあとも

そっとずっとそこにありつづける。

 

 

 

 

 

まさに

今の私にぴったりすぎるコミックでした。

 

 

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免疫系の病気を持つ独身OL麦巻さとこさんは

休みがちゆえに職場での居場所をなくし退職、

家賃の安い団地へ引っ越し週4のパート暮らしへ。

 

大家のおばあさんとその息子さんとの出会いから

薬膳を知りすこしずつ実践しながら

周囲のひとたちとすこしずつ交流を広げながら

心と体をすこしずつ癒していく物語。

 

  「私も

   自分用の

   しあわせレールを

   しきたいと

   思っていますもん」(「幸せは食べて寝て待て」3巻P144 より)

 

 

 

 

 

 

 

私もここ数年来

体調がすっきりしない

体力が軒並みおちた

気力の低下

皮膚炎の悪化

などの理由から

週4のバイト生活。

 

食事作りへの興味が激減し

生活リズムも乱れていたので

 

このコミックとの出会いから

すこしずつでもいいので

薬膳を取り入れていこうと

おもえてきました。

 

食生活を整えることは

じぶんを大切にするいちばんの近道だと思うから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よき秋晴れ(ほぼ夏日)の

木場公園。

 

 

 

こころなごむ風景を見ながら

 

 

 

 

 

ちょっとごろ寝してみたりして

 

 

 

向かった先は

 

 

 

東京都現代美術館。

 

 

 

「デイヴィッド・ホックニー展」

 

 

 

 

まさか

日本に

これほどまでに

ホイックニーに関心をもつ人々がいるとは!

 

平日にもかかわらず

館内大混雑。

 

 

 

 

ホックニーの

版画作品も大好きだったので

初期作までも網羅していたのが

嬉しい。

 

(撮影可能エリアにて)

 

 

 

近作の

iPadで描かれた作品群が

色鮮やかで心が弾む。

 

 

 

 

しかもこの大きなサイズ!

 

作家の故郷イギリスの田舎の風景画が

壁一面に。

 

 

 

 

 

ホックニーらしい軽やかさが

iPadとの相性が抜群で

濁りのない色彩が鮮やかに美しく

 

歳を重ねても

なお新しい画材を駆使し

創作を続けるその姿は

さすがの巨匠。

 

 


季節の移ろいを肌で感じられる

その不思議さ。

 

 

 

春がきて・・・

 

 

 

実りの季節

花が咲き

 

 

 

 

めぐみの雨が降り

緑がより活き活きと

 

 

 

ぐるりと季節を巡って

 

草木の香りを思いっきり吸い込んで。

 

 

 

 

これらはすべて

iPadを使った作品なのだけど

どんな画材を使っても

彼らしい線が感じられて

 

そして描写力は

やはりさすが。

 

 

 

ポストカードを数枚購入。

 

巨大な油彩画を観れたこと

そして肖像画に描かれた人物たちの

確かな存在感にうれしいため息。

 

 

気が付けば3時間が経っておりました。

よき時間

しあわせな時間。

 

 

 

(つづき)

 

東京都美術館ギャラリーA・B・C

 荒木珠奈展

 うえののそこから「はじまり、はじまり」

 

 

 


銅版画の作品も愛おしくて。


「曲馬」





「思い出ボウル」





「湖のよる」





小松未季さんの詩の訳に寄せた作品。






本展のための新作インスタレーションは


「記憶のそこ」





まるで過去と今と夢が


会場中を大きく浮遊して

ぐるぐるぐるぐると


眠っていた過去が

解き放たれて

ぐるぐると




時代は変わり

世界も

そして私も変わってゆく



すべては

夢みたい



夢のように消えて

わずかな跡を残すだけ。






じんわり寄り添う人肌のように温かくて




 

そしてやはりなぜか不思議と

おぼろげな切なさが

遠い底の底からゆっくりと染み出してくる。


手のひらを返したような秋のはじまりに

とても似合う

そしてとても好きな作品たちでした。




 

東京都美術館ギャラリーA・B・C

 荒木珠奈展

 うえののそこから「はじまり、はじまり」

 

 

 

 

寒い小雨まじりの日になりました。

 

 

「詩的な混沌」

 

 

作家がメキシコ留学中に見た

町の電線から違法に線を引き込み

電気の不正使用をする住民たちの

貧しくもおおらかでしたたかな姿が

作品のベースにあります。

 

 

 

 

色とりどりの明かりがお祭りのよう、

宙に浮かぶ箱たちは

夜の丘から見下ろす

メキシコの町並み。

 

 

 

 

下の方に吊り下がったいくつかのソケットに

「家」を取り付けられる「参加型」作品でもあります。

 

 

私がつけさせてもらったのは

この緑の家。

 

 

 

 

 

「うち」

 

「うち」とはHOMEのこと。

「家」ではなく

もっと親しみや郷愁を感じさせる「うち」

 

 

さまざまな形の白い木箱、

その中から電球のあたたかな光がもれています。

 

遠くから眺める夜の団地のあかり。

 

 

 

 

 

 

それぞれの住まいから

住民の生活する気配と音、そしてにおい。

 

 

 

 

夕ごはんのにおい、

テレビの音

家族の話し声

 

 

 

 

部屋番号が記された木箱の中は

こっくりとした蜜ろうが塗られ

人影や猫などのシルエットの銅版画が。

 

 

 

餌を食べるネコを見つめる

飼い主がいました。

 

 

黄色みをわずかにおびた乳白色の蜜ろうが

人の手のぬくもりを感じさせます。

 

 

 

 

 

壁にかけられた鍵を係の方から受け取り

 

ランダムに並んだ箱の中から

その番号の部屋を探していきます。

 

 

 

 

私の受け取った部屋の鍵は

420号室。

 

 

ここにありました。

「420号室」

 

 

 

蜂蜜色の室内には

棚から何かを取り出しているところ?

何かをしまって片付け中?
 

 

 

夜の窓の外に身を乗り出している?

四角い黒い空間に吸い込まれていく?

 

 

その隣の展示室には

一転して

暗い世界が。

 

 

「見えない」

 

 

 

311後、

放射能をはじめとした

目に見えない不安感や嫌悪感を表した作品。

 

 

この壁から床へと不気味に増殖する黒いものは

竜舌蘭の繊維を丸めたもの。

洪水で流されていったひとたちの

頭部にも見えるのでした。

 

 

「Refuge1」

 

 

小さな作品だけど

 

 

「Refuge2」

 

 

温暖化現象で湖が干上がり

土地がひび割れているように見えます。

 

静かに静かに

そっと悲しみがにじむような作品たち。