②2024 「第8回横浜トリエンナーレ」の思い出 横浜美術館 アートはクスリ | タロットのささやき、こころの景色

タロットのささやき、こころの景色

大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

 つづき

 

「第8回横浜トリエンナーレ」

 野草:いま、ここで生きてる

 ②横浜美術館

 

 

⚫︎マシュ―・ハリス

 

先住民族アボリジニを先祖にもつ作家の作品は

研究目的のために持ち去られた

アボリジニの人々の遺骨が

白い箱に入って博物館の所蔵庫に並んでいる風景。

 

 
一見するとなんの表情もない
無機質な平面作品から
静かな怒りと
先住民族としての誇りが
聞こえてくるよう。

 

 

 

世界中で今も鎮まらない

多くの差別、

そこから生まれる暴力と戦争。




パンデミックの中で

エッセンシャルワーカーとして働く

非正規移民たちが

正当な手当と市民権を求めて立ち上がる。





人種、移民、宗教、LGBT


その映像を収めた作品が多く見られた。

 




 

 ⚫︎尾竹永子

 

 

 

福島の放射能汚染立ち入り禁止地区の周辺を

作家が巡る映像作品。


草木に覆われた廃墟廃屋と同化するかのような

作家の姿。

まだ問題はなにも終わっていない。


 

 

 

 


 

 


⚫︎富山妙子

炭鉱や鉱山の過酷な環境下で

名もなき「野草」のように働く労働者たち。




 

 


そして中南米をはじめ

世界をめぐる中で目にした不平等と不公平。

社会の矛盾と向き合い続けた作家の

力強い作品たち。


 

 

 

 

 


 ⚫︎ジャオ・ウェンリアン 趙文量



 毛沢東による文化大革命が

芸術家たちの表現活動を制限、

糾弾された不幸な時代の中で



 

 静かに密やかに描かれた

風景画や人物画たち。


受容するしかない社会への諦念と

それでも描いていくしかない

芸術家として消すことのできない深い性のようなものが

抑制された色彩から感じずにはいられない。




 



つづく