「ケイコ 目を澄ませて」   映画はクスリ | タロットのささやき、こころの景色

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大田区・東急沿線にあるプライベートスペースで、
マルセイユタロットリーディングをおこなうHARUです。
おやつとお茶を楽しみながら、じっくりゆっくりタロットを介してじぶんと向き合う時間。
月に数回、定期的にカフェ鑑定も行ってます。

 

寒くなると

すべてが億劫になってしまうので

元気でるような映画が観たいよね。

 

 

 

「ケイコ 目を澄ませて」

 

公式サイト

 

 

 

 

 

 

殴り合いで腫れた顔。

 

ボクシングのプロライセンスを持ち

ホテルの客室清掃の仕事をしながら

日々トレーニングに励みながらリングに立つケイコは

聴覚障害者で耳が聞こえない。

 

 

 

この映画は

静けさと激しさが混在する。

 

聴覚障害で仏頂面のケイコの

静かで孤独な世界。

 

しかしその心の葛藤と鬱屈した思いの音のない激しさ。

 

そしてスパークリングと縄跳びの弾けるような規則的なリズム

 

試合のリング上での激しい戦いの音。

 

 

 

 

ヒロイン・ケイコを演じる岸井ゆきのの

不器用な仏頂面が

めちゃくちゃカッコいい。

ボクシングジム会長の三浦友和の

ケイコに寄り添う枯れ具合が温かい。

古いボクシングジムの床や鏡に差し込む光が美しい。

 

 

 

特別な才能や素質がなくても

結果が出せなくても

 

そしてこの世界から大切なものがなくなってしまおうとも

 

 

 

 

やりたいことに理屈も理由もいらない。

ただ見つめるのは

自分の中に潜む

小さな小さな熱のカタマリ。

名前のないその小さなカタマリがあるのなら

 

それだけでいい

それを抱いて進んでいけ。

 

ということを伝えられた映画。

 

 

 

キネマ旬報ベストテン

日本映画作品賞

主演女優賞・岸井ゆきの

助演男優賞・三浦友和

読者選出日本映画監督賞・三浦唱

 

受賞おめでとうございます。