(長くてすみませんが、つづきです)
熱田・有松編その1はこちら
有松編その2はこちら
有松編その3はこちら
④岡家住宅
こちらの会場には
奥にもうひとりの作家の作品が。
AKI INOMATA
「ヒモミノガ絞り団扇」
ヒモミノガというガの幼虫、
その羽根の模様を
絞り加工で表現した作品。
団扇をふたつ、
対称に配することでより本来の姿が浮かび上がります。
ガは苦手だけど
逃げずに観てよかった作品群。
羽根模様を絞りで再現するには
職人さんの経験、技術力と
創意工夫が重要なのですね
その工程を映像で拝見しましたが
作品への認識が180度変わります。
是非観てほしい。
「彼女に布を渡してみる」
AKI INOMATA
使われなくなった真っ暗な作業場に
浮かんでくる映像は
ミノムシの動く姿。
枝ではなく小さな布きれを体にまとわせていく様子を
4K映像で撮影した作品。
ミノムシたちの
素朴な生の営みが
こつこつと美しい装飾と化していくその姿。
あまりに真摯で
そして純粋でいとおしくて
心が打たれてしまいました。
近くにいたスタッフの方と
この美しさの感動をシェアいたしました。
天井に括りつけられたままの
古びた大きな作業用のかご。
作家の強い希望で
そのまま会場に設置されているそうです。
まるでお寺や教会の鐘のよう。
ああ。
しばらくしゃがんで仰ぎ見ていた空間。
おそらくは囲炉裏部屋であろう空間に
ミノムシたちの布の衣が宿る枝が下がり。
遠い窓からのまぶしい光を
じっと見上げる私こそが
ミノムシになったような
そんな空間でした。
彼らの衣を
生けた空間が静かにそっと。
マルセイユタロットカフェリーディング
再開しました。詳細はこちら