私たちは死のその瞬間まで生きること
生きるために働くこと。
死のその瞬間まで。
そして死んで神の前でこれまでの人生を語るその時まで。
映画[「ドライブ・マイ・カー」の終盤
劇中劇である「ワーニャ伯父さん」の
幕切れ直前のセリフは
わかりやすく明るい幕切れを約束するものではないでしょう。
逃げ場を失ったあきらめの底から
遠い青空を見上げるようなものですから。
特別な理想をもたず
輝く希望ももたず
ただただ生きること
生きものとして単純で原始的な生きかた
必要以上に
人生に「意味」をもたせないことが
もしかしたら
心に一番の安定をもたらすのかもしれない
って。
かつて「ワーニャ伯父さん」を読んだときの
そんな衝撃を再び思い出した映画でもありました。
まだまだそうは
思い至れないけれど・・・。
大昔に
今はなき自由が丘の古本屋さんで購入したらしき
「ワーニャ伯父さん」
脚本の見事さ、
空虚な家福と寡黙なみさきのすばらしさ
個人的に
韓国人夫婦のささやかだけどたしかなぬくもりある存在
手話の饒舌さと体を叩く確かにはじける音が
好き。
カフェとプライベートスペースにて
マルセイユタロットリーディングを行うHARUです。
(この格好でリーディングしておりませんので、ご安心ください)