休日は基本3食自炊の私なのですが、今日はふと「卵サンドイッチが食べたい。」と思いまして、近くのコンビニに出かけました。
「卵サンドイッチと、ハムサンドイッチを交互に戴いた後、香り高いアールグレイのお紅茶で喉を潤す」。
これが有史以来およそ人類が到達しえる最高の至福ということには、どなたも異存はなかろうと思います。
この朝食が実現し得たなら、その食卓はさながら彼(か)の方角が白む前にして催(もよお)される、今日一日の「成功」を祝う戴冠式(たいかんしき)。
意気揚々と目的の棚に歩を進め、意中の卵サンドイッチを手に取り、滅びの美学を嗤(わら)う不遜(ふそん)の足を止めたるは、さりげに目端をかすめたカロリー表示「400kcal」。
ーびっくりした。(by 吉本ばなな)
気が付けばカゴの中に豚汁(150kcal)を入れ、なで肩の市井(しせい)の人としてレジを通していました。
先に述べた"至福"という天界まで心が昇る様な朝食よりも、地に足ついた「普通に美味しい」朝食を選んだ休日ですが、後悔はありません。
コンビニからの帰り道、ふと頭に浮かんだのは高校時代のクラスメイトが述べていた恋愛観、「遠くの薔薇より、近くのたんぽぽ」でした。