2月24日(水)チャペックとミレルの特集! | チェコチェコランドのイベント・商品情報ブログ

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アップリンク渋谷

”帰ってきたチェコアニメ映画祭”

残り2日となりました!

 

 

↑チケット販売中!

 

 

 

 

現在、劇場の1階ではクバシュタの仕掛け絵本の展示を行なっております。

販売も行っております。 

  

  そして可愛いアマールカやクルテクのグッズや、

絵本、DVDも販売中!

 

 

本日2月24日(水)の上映プログラムは

 

☆2月24日(水)16:45〜【チャペックのおとぎ話の夜】(計74分)

20世紀の前半、2度の大きな戦争の中、

チェコの人々にとって唯一の楽しみが

チャペックのほのぼのとして絵本でした。

チャペックの平和でユーモラスな世界をご体験ください!

 

 

 

 

兄ヨゼフ・チャペックが絵を描き
弟カレル・チャペックが文章を書く
チェペック兄弟

 

 

(左)弟カレル・チャペック (右)兄ヨゼフ・チャペック

 

第1次世界大戦と第2次世界大戦という

世界史上、最も過酷な時代に

活躍を余儀なくされた兄弟。

残念ながら、第2次世界大戦が

終わる前に若くして人生を終えた兄弟ですが、

彼らが生み出した作品は、

ほのぼのとした

平和な風景です。

 

 

 

1.郵便屋さんの話(1964年/22分)

作 カレル・チャペック 絵 ヨゼフ・チャペック



 

単調な仕事が嫌になった郵便局員。

でも、郵便局員が仕事をしなくても、

”郵便の妖精”が代わりに仕事をしてくれます。

うらやましいです。

こんな妖精、私たちの身近にもいれば

ありがたいですよね!



 

でも、何かトラブルがあったようです。

宛先の書かれていない手紙があったようです。

 

あわてんぼうの方はいつの時代もいるみたいです。


 

 

でも、妖精は、

「何としても届けなければならない」と

主張します。


「宛先がわからないのに、どうやって?」

 

手紙の内容は、プロポーズの手紙だからと言います。

 

そういう事情なら、

宛先を探すしかありません。

仕事が嫌になってる場合ではないです。

”郵便配達人魂”が燃えます。



 

郵便屋さんは、

宛先の書かれてない手紙を届けるために

世界中を駆け巡ります!

 

 

…でも、どうやって見つけるのでしょうか?

 

全ての登場人物は、間が抜けていて、好人物です。

 

ポエムとファンタジーとユーモアが

いっぱい詰まった

素敵なお話です。

 

見終わった後は、

ニコニコした気分になります。

 

 

 

2.カッパの話(1973年/11分)

作 カレル・チャペック 絵 ヨゼフ・チャペック

 

 

チェコにカッパがいるのはご存知でしょうか?
 



 

チャペックのお話によりますと

基本、チェコのカッパは、とても紳士で

きっちりした身だしなみをしております。

 

 

何千年も昔

チェコはもともと水の底にあったそうです。

どの土地に行くのも

水中で歩き、カッパにとって

とても快適だったそうです。

 



 

でも、今は、もちろんチェコは陸地なので、

カッパは、水道局や、水族館など、

水に関係している仕事に従事しております。

 

でも、地上での生活はなかなか大変なようです。

体が痛くなって

病院に行っても

 

「関節痛だね。

温かくて乾燥した場所に行くといいね。

水や湿気は厳禁だ。」

と診断され、

「私は、カッパです。

乾燥地はちょっと…。

 

そんなカッパたちが

年に1,2回、国際会議を開きます。

どんな話をするのでしょうか?

興味津々です。

 

チャペックのおとぎ話には

こんなお話もございます。

 

 

3.山賊の話(1964年/15分)

作 カレル・チャペック 絵 ヨゼフ・チャペック

 

子供の教育と成長がとてもコミカルに

描かれています。

 

でも、現代社会にも通ずるものがありような気も…

 

冷血で無慈悲な山賊は

その地方に住む住民を震え上がらせていました。

 

山道を通る者から情け容赦なく

身ぐるみはぎとりました。 

 

 

おかげで財産は、たっぷり!

 

しかし、自分の息子には

血なまぐさいことはさせず、

教養を身に着けさせようと思いました。

 

山賊は、息子を修道院に預け

 

高い教養を身につけさせました。

しかし、時代は目まぐるしく動きます。

山賊が倒れ、息子が呼び戻されました。

不本意ながら、山賊は、

息子に山賊の跡を継がせ、

息を引き取ったのです。

 

さあ、高い教養を身に着けた息子が

山賊になりました。

道行く人から

身ぐるみはがし…

…無理ですね。

「命が欲しければ金を出せ!」とは言えないのです。

 

行儀よく育ったので、

「よろしければお金をくださいませんか?」

てな感じです。

 

 

すっかり優しい青年に育ってしまったので、

山賊なんてとてもとても…。

親の思惑をよそに

息子は山賊稼業に苦戦。

 

親は、息子の心配をしても

人生の保証まではできません。

 

それでも息子は生きていくしかありません。

 

…でも、意外とたくましく生きていくから

人間て分からないものです。

 

 

 

4.こいぬとこねこはいつも一緒〜初めて床を洗ったお話〜(10分)

作・絵 ヨゼフ・チャペック


 

汚れた部屋を掃除しようと初めて

ゆか掃除をするこいぬのペイセクとこねこのコチチュカ。

でも、↑こねこのコチチュカがこいぬのペイセクを

洗濯していますね!

いったい、何で床を磨いたのでしょうか?(笑)

 

 

お洗濯の後は、干します!(笑)

 

こんなこいぬとこねこのお話を

是非、ご覧いただいて

平和な気分に浸って欲しいです!

 

 

 

5.こいぬとこねこはいつも一緒〜冬の日に手紙を書いたお話〜(16分)

作・絵 ヨゼフ・チャペック

いままで上のURLが載っている作品を

紹介させていただきました。

本日ご紹介させていただきますのは、

「冬の日に手紙を書いたお話」

 

寒い冬の大雪の日のお話です。

 

日本の民謡で犬は元気で

猫はこたつで、というお話がございますが、

チャペックのお話では…

 

こいぬのペイセクも

こねこのコチチュカも

ベッドから出る気配がございません(笑)

 

でも、あまりだらだらするのもよくないので

コチチュカは、ベッドから出ようと提案します。

 

 

でも、ペイセクは頑として

ベッドから出ることを拒みます。

 

でも、あまりにもコチチュカが

出ようといいますので、

 

  ペイセクはしぶしぶベッドから出ます。

 

男の子のペイセクですが、

女の子のコチチュカの方が、

パワーバランスが上のようです(笑)

起きて何をするのかと言いますと、

コチチュカが人間の子供たちに

手紙を書こうと言い出しました。

 

 

前に子供たちから手紙をもらったので、

お返しに返事を書こうというのです。

 

 

 

でも、手紙なんて書いたことがありません。

一体、何を書けばいいのでしょうか?

それどころか文字を知っているのでしょうか?

 

 

でもコチチュカは自信満々

「人間の真似ぐらいならできるわ。

特に子供たちが書くよりは上手に書けるわ。」

”物まね”ぐらいはばっちりと得意げです。

 

 

 

ペイセクが

「僕の言うとおりに書いてね」

と言いますが、

コチチュカが

無視して自分の思うままに書きます。

 

「ネコにはとっても素敵な

しっぽがあります。」

 

ペイセク「なんだい、それは?」

 

本当に”なんだい、それは?”ですね。

コチチュカは、

なぜか自分のしっぽの自慢を書き始めたのです。

 

 

…こんな感じで、

道がどんどん逸れるのが

こいぬとこねこの日常です。

…果たして手紙は完成するのでしょうか?(笑)

 

 

 

 

☆2月24日(水)18:30〜【チェコアニメの原点ズデニェック・ミレルの夜】(計76分)

 

クルテクの作者ズデニェック・ミレルの特集です!

 

クルテクで有名なズデニェック・ミレルですが、

ミレル作品の

繊細さ、芸術性、儚さ、

クルテク以外の作品にあります!

 

ミレル作品の

ベストセレクションを

お送りいたします!

 

ミレルは

戦後まもなく

若くして

アニメ監督のチャンスを得ました。

高い評価を得、

いきなり”巨匠”扱いをされました。

 

でも、ミレルは

大きなチャンスを与えられている自分だからこそ

出来ることを模索しました。

 

戦後、これからの時代が

明るく、希望が持てるような

二度と戦争が起こらないような

未来になるような

子どもたちへの

大きなメッセージを

アニメで届けたいと思っていました。


1「知りたがりワンちゃんとこいぬ」(1960年/10分)

ワンちゃんが池で卵を発見! 

卵からひよこがかえる様子を見て

お母さん心が芽生えたわんちゃん

 

卵の世話を一生懸命するわんちゃんですが… 

 

かえったのは、ひよこじゃないですね!(笑)

でも、ワンちゃんは

精一杯面倒を見ます!

いいお母さんになれるかな?

 

 

とっても可愛いワンちゃんのお話、

ハートがキュンキュンしますよ!

 

 

 

2.アオネコとともだち(1959年/14分) 

かわいいアオネコのお話!

 

もはや

ミレル作品で

一番人気かもしれません!

毛の生え変わりで

青くなってしまった

中国のネコのシャウチン

 

青いネコは珍しいので、

からかわれてしまうのです。

 

 

可哀想なシャオチン…

 

でも、可愛いです!

 

これまで数限りなく

可愛いチェコアニメを見てきましたが

シャウチンの可愛さは屈指かも知れません!

 

 

 

3.コオロギくんとバイオリン(1978年/5分)

  

 

クルテクと並ぶ、ミレルの人気アニメシリーズ

「コオロギくん」のシリーズのひとつ。

コオロギくんもクルテク同様、

優しくて、友達思いです。

クルテクと違うのは、コオロギくんは、

ミュージシャンなのです。 

   

 

得意のバイオリンで素敵な音楽を奏でます。

そして、クルテクも泣き虫ですが、

コオロギくんは、ワンワン泣きます。

クルテクより、少し幼いですかね。
 
 

今回は壊れたバイオリンを

カミキリムシのおじさんが

修理してくれますが、

うまくいくかな?

 

 

4.クマのクブラとクバ・クビクラ(1955年/16分)

 

ミレル作品の中で

もっとも陽気で明るい作品です。

 

 

怠け者でどうしようもないクマのクブラと

 

 

クマ使いのクバ・クビクラのお話。

 

クバ・クビクラは

クブラがあまりにも

だらしないので、

少し驚かせて

懲らしめようと思いました!

 

とっても雰囲気のある

鍛冶屋で泊めてもらい…

 

その夜…

 

 

悪いクマを襲う

おばけの”バルブハ”の話を

クバはクブラにしました。

 

クブラはおびえます!

「ひどいよ、クバ!

小さなクマを驚かすなんてひどすぎる!」

 

でも、クバも…

クブラも寝静まった夜…   

本物のバルブハが

現れたのです!!

 

 

どうする、クブラ!?

このままでは大変な目に会いますよ!

でも、おばけのバルブハ、

大きくもないし

あまり強そうでないですね(笑)

 

とってもとっても陽気で

トホホな結末が待っています。

 

底抜けの明るい作品、

ご覧になったあとは

元気モリモリになります!

常時、明るく

楽しいお話です。

 

明るく楽しいお話が

自分のやるべき仕事だと

ミレルもこの作品から

思い始めたのかもしれません。

 

 

5.月のおはなし(1958年/14分)

この頃

ミレルがこだわったのは

”画家”としての存在感…

 

当時、トルンカの人形アニメが

”芸術品”と世界が高い評価をしていましたが…

 

そんな中、生まれたのがこの作品

ジャンルで言うと

平面のアニメですが、

 ”絵のアニメ”ではございません。

 

氷の結晶を使ったのようなアニメです。

 

月からやってきた

妖精が…

 

絵の中に住む女の子と出会います。

  絵の中で

さみしそうにしている女の子を

月の妖精は外の世界に連れ出します。

 

氷の結晶に

絵の具の色が

混じり

美しい世界が誕生しました。

 

”氷の世界”と”絵の具の色彩の世界”

 

見惚れてしまいます…

 

小さな恋のお話…

 

でも、ラストは

悲しい結末が待っています…

 

初めてご覧になられる方は

見たこともない映像に

驚かれると思います。

 

何の経験もないところから

スタートしたチェコアニメ…

数々の大きなチャレンジが

大きな栄光を産み出してきました。

 

ミレルもまた

大きなチャレンジを

続けました。

 

類まれな才能が

取り組んだ

奇跡の名作です。

 

6.イモムシくんは大スター(1967年/16分)

 

私は、これまで

700本ぐらいのチェコアニメを見てきましたが、

私の中のベスト5に入る作品です。

 

男の子がハーモニカを吹くと…

 

なんとイモムシくんが踊ります!

 

それを見た紳士が

イモムシくんをメディアに売り込むと

イモムシくんは

瞬く前に大スターになるのです!

 

でも、イモムシくんが

どんなにスターになっても

少年とイモムシくんの

友情は変わりません。

 

ラストのお別れのシーンは

油断していると

涙が出てきますよ!

 

何気ない

そして、さり気ない

友情です。

 

押し付けることも

気を遣いすぎることもない

優しい友情のお話です。

 

 

以上の

珠玉の6作品を上映…。

 

 

 

≪最終日の上映作品≫

☆2月25日(木)16:00〜【シュヴァンクマイエルのバラードの夜】(計76分)

シュヴァンクマイエルの短編映画の中でも、

シュヴァンクマイエルの“シュルレアリストたる”表現が

最も盛り込まれた作品のプログラム。

心の隙間にそっと風が吹いてきそうな作品集…。

全作監督・美術ヤン・シュヴァンクマイエル

1.J.S.バッハ-G線上の幻想(1965年/10分)

2.自然の歴史(組曲)(1967年/9分)

3.部屋(1968年/13分)

4.家での静かな一週間(1969年/19分)

5.レオナルドの日記(1972年/11分)

6.陥し穴と振り子(1983年/14分)

 

☆2月25日(木)17:50〜【シュヴァンクマイエル「ルナシー」の夜】(計123分)

見れば必ず元気を失くします…。

明日、仕事のある方は見ないでください…。

“リア充”な方は見ないでください…。

シュヴァンクマイエル渾身のホラー…。

1.ルナシー(2005年/123分)

監督・美術 ヤン・シュヴァンクマイエル