12/25「棺の家」こそ”THEシュヴァンクマイエル作品!” | チェコチェコランドのイベント・商品情報ブログ

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チェコアニメのキャラクターたちを中心にチェコの絵本などを紹介しているチェコ・チェコランドのイベント・商品情報ブログです。

いよいよ来週の金曜日になります
大阪シネヌーヴォのクリスマスイベント
12月25日(金)19:00~

「クリスマスをシュヴァンクマイエルで」
~松嶋初音と眞部学が語るシュールレアリストの会~
http://www.cinenouveau.com/sakuhin/chrismas.html


クリスマスの晩に、
世紀のシュールレアリスト
ヤン・シュヴァンクマイエルの短編等を
ご覧頂いて
そのあと、
シュヴァンクマイエルが大好きでたまらないという
人気タレント松嶋初音さんとともに
ディープなトークイベントを
させていただきます!

上映作品は
1.棺の家(1966年/10分)
監督ヤン・シュヴァンクマイエル
2.家での静かな一週間(1969年/20分)
監督ヤン・シュヴァンクマイエル
3.ドン・ファン(1969年/33分)
監督ヤン・シュヴァンクマイエル
http://ameblo.jp/a-a-agallery/entry-12106766420.html
4.ある粉屋の話(1971年/11分)
美術エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
http://ameblo.jp/a-a-agallery/entry-12106629612.html

いずれもかなり見応えがあり、
語りだしたら、いくらでもお話が
できるような作品。

本日は、
「棺の家」(1966年/10分)

 

ご紹介したいと思います。

シュヴァンクマイエル監督は
ジャンル分けされるのを
嫌います。
”アニメ作家”などという
くくり方をされると
かなり不機嫌になられたりします。(苦笑)

監督は以前、
「私にとって作品の登場人物という意味では、
石ころも人間も同じである。
ただ、人間は、指示すれば
自分で動いてくれるからとても楽だ。
ただ、ギャラがかかるから
厄介だけどね(笑)。」


と言うように、
アニメであろうが実写であろうが、
それは表現方法の手段であって、
それらを使用するからと言って、
カテゴライズされると
非常に困惑されます。

それは
「棺の家」を
ご覧頂けると
シュヴァンクマイエル監督を
ジャンル分けするのが無意味なのが
ご理解頂けると思います。

「棺の家」は1966年の作品で
シュヴァンクマイエルの4作目の作品です。
当時は32歳で
造形物を使った作品を作っています。
 



この作品にもマリオネットが登場します。
 

 

 

 

 

 


絵も登場します。
 

 

 


かわいいハムスターも登場します!
 

 

 


人間の”手”まで現れます。
 

 

 


”人形”、”絵”、”実写”というより、
その”物”の素材感が伝わるように
使われている気がします。
 


一体のマリオネットの頭をハンマーで割るシーンがあるのですが、
暴力・破壊という意味よりも
木をハンマーで叩いて
”スコーン”と割れる
”触感”を意識して伝えようとしている気がします。
 


ハムスターもかわいらしさというより、
”やわらかさ”や”手触り感”を伝えようと
しているように感じます。

スト―リーを頭で考えてついていくよりも

触感が映像から
強く伝わり、
皮膚に突き刺さってくる気がします。
 

 

 


2体のマリオネットがハンマーで相手を倒し、
 

 

 


相手を棺の中に入れてしまおうという
残虐性の高い話のはずなのですが、
 

 

 


”木”だけに「ポコポコ」と叩く音が残虐性を打ち消し、
コミカルに伝わってきます。

あらゆる映像表現が駆使されており、
最もシュヴァンクマイエルらしい作品だと思います。
 


棺からよみがえるシーンが
実際の”手”が使われているのですが、
この作品が発表された1966年、
イジ―・トルンカの遺作「手」が発表されています。
 

 

 


何か因果関係があるのでしょうか?
シュヴァンクマイエルに聞きたい気もしますが、
きっと応えてくれないでしょう(笑)

そんなシュヴァンクマイエル作品を観て
松嶋初音さんと上映後、
トークイベントを行います。

 

 


松嶋さんが、
「棺の家」についてどんな感想を持っているか
すっごい興味があります。

12月25日(金)19:00~
大阪九条のシネヌーヴォで開催します!
ご予約受付けております!
よろしくお願いいたします!!
http://www.cinenouveau.com/sakuhin/chrismas.html