スイスの象徴になった少女 ハイジはこうして生まれた | マルサの長女

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🍀2024年3月28日🍀

ヨハンナ・シュピーリ

原作者の女性は何故透明化されたのか?

子供の頃読んだ世界名作劇場的な本では、町の暮らしだけが切り取られていたので、ハイジって山を降りてクララの家で暮らしながら学校へ通う女の子の物語だと思っていました。
キリスト教的な奇跡の物語なのかと。笑

「(シュピーリが生きたのは)男性が力を握っていた時代でした。
今は批判される、男性優位主義です」
昔から批判されていると思うけど?

ハイジのフランス語翻訳をしたカミーユ・ビダールとは恋愛関係にあった。
(検索してもカミーユ・ビダンしか出て来ない。笑)

「当時のシュピーリは鬱の状態でした。
自分の拠り所が分からなくなったのです。
弁護士の夫は、食卓でも新聞を読んでばかりいるタイプで、典型的な19世紀のブルジョワでした」
病弱だった息子は29歳で死亡。

映画監督のペトラ・フォルペ。
「少女のエネルギーを抑え込もうとする人達です。
そこにはシュピーリ自身の経験も反映されています。
コルセットに象徴されるように、女性が束縛された時代です。
シュピーリも一時期、鬱の症状に苦しみました。
彼女は自由な人物を書く事で、自分を回復していたのではないでしょうか?
当時は女性に許される事は非常に限られていて、社会の囚人のようなものでした。」

観光地にキモ萌え絵置くのやめて欲しいね。

(ハイジのイメージをスイスが消費している)
フォルペ「第2次世界大戦中に、ナチスドイツと経済的に深い関係を持っていた事で、国際的なイメージが傷ついた為です。
ドイツが凍結したユダヤ人の資産を、スイス銀行が保有し続けていた事も、世界中の不信を招いていましたから。
でもシュピーリの物語にも、スイス社会の負の側面は描かれています」

フォルペ「ハイジがドイツへ連れて行かれたのも、小説をよく読めば事実上は人身売買であるのが分かります。
しかしそうした側面は、多くの人々には受け入れがたいものでした」
えっ、そうなの!?

シュピーリ「私の本には、私の自伝の断片がそこかしこに含まれています」

人生の後半から書き始めたにも関わらず、50以上の作品を残した。
「初稿が最も良い事が多いと信じていて、原稿の書き方に決まりがありました。
左側に余白を残し、見直した時に修正を書き込めるようにするのです」

若い女性ジーナが医学を志す、先進的な小説も残している。
同じ頃姪のエミリー・シュピーリはチューリヒ大学で法律を学び、後にヨーロッパ初の女性法律家になった。

シュピーリはハイジを2巻しか書いてないが、フランスでは何故か6巻も出版されている。笑い泣き
フランス版ではハイジはブロンドになり、子供も産まれている。
内容はかなり愛国的になっている。
酷い話だけど読みたい。笑

ハイジはスイスのドイツ語圏で生まれた物語だが、続編はドイツ語圏では全く知られていない。
日本でも知られてないよ!

ハイジのアニメーター「シュピーリ記念図書館の館長さんが、絵のアドバイスもしてくれましたよね。

それ(ハイジは)三つ編みじゃないと。」


手紙のやり取りをしていた相手に、自分が送った手紙は焼いて欲しいと頼んだ。


「児童文学を書く事は、かくれんぼのようなものだったのでしょう。

子供向けとして見過ごされた分野だからこそ

自由と自己実現への欲求を語る事が出来た」

実名で堂々と出版すると男が絡んで来るからね。

未だに匿名で出版する女性作家が多いのは、男の変わらぬ加害性の為。


 

 

 


 


 

 でかっ!

 九谷焼コラボ笑