そぼ降る冷たい雨のにうたれ繋いだ手の感触を憶えていますか?

満天の星空、凍てつく夜空の下で繋いだ手の感触を憶えていますか?

からっ風が舞うビル街を落ち葉の中繋いだ手の感触を憶えていますか?

コートのポケットに繋いだ手を入れて歩きさまよいましたね。
繋いだ手、指先だけが冷たくて、強く握ると握り返したのは、確かめあいたかっただけ、それだけのこと。

私の右にあなたがいれば、私の右手はあなたの左手と繋ぐためにあり、私の左に
あなたがいれば私の左手はあなたの右手と繋ぐためにあるのでしょう。
いつかきた道。
いつか通る道。
あの時の私は何を思っていただろうか。
その時の私は何を思っているだろうか。

振り返っても、前を見据えていても、続く道。
歩を進めるも止めるも私次第。

いつだって、いつの時だって、選択し決断してきた。
悔いることなど何も無い。
なぜなら私は私を信じてきたから。


道は語ることなく、ただゆるゆると目の前に現れて夢を見せる。
あの時もその時も思うのは、あの時のその時の私自身なのだろう。
峠の曲がりくねった下り坂に土砂降りの雨が叩きつけて流れ下っている。
茶色い朽ちた枯れ葉を運びながら。
波状の流れは大粒の雨に打たれている。

流れろ、流れろ、流れ落ちていけ、

煙れ、煙れ、峠道

ビシャッ、ビシャッ、バツッ、バツッ、
拳骨ほどの雨粒よ降れ


帰り道はまだまだ遠い。
我が家は雨の向こうだろうか。
それとも雨の中だろうか。