ここでは僕が仕事で中心にしている渋谷区・港区でも山手通り沿い、麻布十番より内側のエリアの不動産購入という、世間で言われているメディアの情報や常識といわれている事とは違う情報が必要になる、特殊エリアについて役立つであろうことを発信していきます。
家(居住用の住宅)は買った方がいいの?借りた方がいいの?
所有も賃貸もそれぞれメリット・デメリットがあります。
結論からするとどちらが自分に向いているか?という事になるでしょう。
まずは所有です。
首都圏ではローンの金利を考えても同じようなエリア内であれば、賃料と同等以下で購入できてしまう物件が多いです。
また室内を自分の好きなようにカスタマイズできます。(最近は賃貸も一部ありますが・・)土地があれば建物を建て替えたり庭などのスペースで好きな事もできます。
自分が亡くなるときは家族に残すものもできます。
家賃は一生ですが、ローンは返済すれば終了です。
賃貸は定職が無くなったり高齢者になると借りにくくなります。
そして賃貸。
好きな場所や建物、広さや新しさなども含めて、生活スタイルに合わせて好きなタイミングで家を替えられます。基本的には維持や管理の費用はかかりません。
またローンなどではないので家賃がきつくなったらいつでも家賃の低いところへ移転するのも自由です。
どちらも正しく、セールストークにも良く出てきます。
でも物事には必ず表裏があります。
そしてあくまで今の話で未来の予測は全くと言っていいほど考慮されていません。
まあ未来の事は予測はできますが、誰にもわかりませんけどね。
例えば昔と違って経済成長も鈍化・停滞し不動産上昇神話も崩れ、たいした政策も出されないという今となっては、不動産所有がステイタスになる時代は終わりました。
投資マネーや需給の逼迫で都心中心部の一部で上昇が見られるのみです。
そして金融資産のひとつという観点から見れば、ローン中は負債の塊であり、ローンがなくても家族に譲っても住んでいる限り家賃はないですが維持修繕の費用がどんどんかかる割には1円も生みません。住むのを止めて売ったり貸したりして初めて収益を生む資産となるのです。
しかも転勤や生活スタイルの変化、不測の事態などにより途中でそこに住めない事情が発生するかもしれません。
また人口減少や世帯構成の変化、すごいスピードで加速する二極化などで不動産を取り巻く環境は刻一刻と変化しています。
23区や首都圏など大きなくくりで見ると郊外の方は全部とは言いませんが20年30年とかの期間で見れば土地も部屋も間違いなく余るようになるでしょう。
全国的には40年前から住居の方が余り現在は830万世帯ぐらい余っています。
空室を減らす競争になれば家賃も下がったりそれまで借り辛かった人が住めるようになるかもしれません。
なので郊外派の人であれば一部の人気エリアにどうしても今すぐからずっと住みたい、というのでなければ少なくとも家賃がもったいないは購入の理由にはなりませんよね。
郊外ほど人は減っているのに相続税の生前対策と銘打って大量の新築が投入されていますから、今後間違いなく家賃も不動産価格も崩壊します。
人の価値観は千差万別ですからどこに幸せや満足があり、どれだけそれにお金を注ぎ込むかはそれぞれの考え方次第で必ず資産形成が大切とは限らないかもしれませんが・・・。
ただ都心中心部の人気エリアとなると事情が全く異なります。
日本全体で人口減少しようが世帯減少しようが、集中と閑散の二極化が拡大しようが世帯構成の変化が出ようが、東京都の2030年の世帯減少が起きようが住居需要の減少が考えにくく且つ所得層の変化も起きにくそうなエリアであれば、長期で考えても賃料も不動産価格もその時代の水準で常に上の部分を維持しやすいと思われます。
ですのでこのエリアではよほど飽きっぽく2年と同じところで暮らせない人でなければ所有できる人は所有した方がメリットが大きいでしょう。
賃貸派の人でも手元にまとまったお金があれば、賃貸収益物件を所有していってもいいと思います。中古区分を複数所有するなど、リスクとリターンに合わせたこのエリアならではのやり方があります。
相続の生前対策なども同様です。
しかし激しい二極化はこのエリアでも待ったなしでどんどん進んでいます。
昔のように不動産ならどこでもなんでも十把ひとからげというわけにはいきません。
こんなデフレから脱却し切れない経済状態でも人気の集中するところはより集中し価値が上がり、不人気のところはより不人気になり価値が下がり、価格を下げても流通しづらくなるでしょう。(既に兆候が顕著に出てきています)
不動産はただにはならないと言われますが維持費がかかるだけの価値のないものに手を出す人はいません。
不動産に限りませんが金額が低いだけで価値に見合わないものは見向きもされない時代です。
では人気による価値とはなんでしょう?
それが市場価値=資産価値(会計上の数字ではありません)=誤解も含めて万人に受けるいろいろな条件の揃い具合です。
そして個人的な趣味趣向の満足を得る特殊な条件=使用価値となります。
住みやすさも使いやすさも実際の状況とイメージの誤解も含めて、個人の好みで変わりますけどね。
資産価値=使用価値で共通している項目もあります。
今までは資産価値はどこも上がるという幻想があったので、どちらかというと使用価値基準優先の選択が多かったと思いますが、これからの時代はせっかく不動産を所有するならば、不測の事態や状況の変化も考えて売りやすい・貸しやすいという将来的な資産価値ももっと予測して見ていきましょう。
とはいえ資産価値だけでは味気ないですから、使用価値とのバランスを考えてより楽しい毎日を送れるよう考えていきましょう。
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