第5回すみあい塾(東広島市志和町志和堀)の資料が送られてきました | 九代目七右衛門の徒然日記

第5回すみあい塾(東広島市志和町志和堀)の資料が送られてきました

私が椎間板ヘルニアの自宅療養中で出席できなかった第5回すみあい塾(東広島市志和町志和堀)の様子が、本日、日本民家再生リサイクル協会の中国地区事務局から送られてきました。第5回すみあい塾が行われたのは、10月19日(日)10:00~15:00、集合場所は志和掘公民館でした。主題は「志和堀界隈にて西日本かやぶき研究会の会員さんと共に茅葺民家の見学」「茅葺屋根を残す意味について考える」「地元食文化の探求」でした。

まず、10:00~11:30にかけて行われたシンポジウム「茅葺民家の魅力」西日本茅葺民家保存研究会の上田進さんに茅葺の変遷と現状、今 茅葺きを保存・普及することの意味を語っていただいたそうです。

向かって左が上田進さんです。

このシンポジウムはパワーポイントを用いて行われ、使用された資料も同封されていました。

資料によると、茅葺き屋根の魅力その1は、「風貌」。ノスタルジーを感じるその風貌は、日本の古き良きふるさとをもっとも良く表しており、見る人の心を癒してくれます。

その2は自然素材を使用している事。基礎は自然石、構造体は木材、建具は木と和紙、壁は土で、屋根は草()と、すべて自然素材を使用しておりエコロジーである事。

その3は茅葺きと言えば囲炉裏。火と煙そしてその回りに人が集まれば、自然と団欒のひと時を過ごすことが出来、親睦を深めることができます。

続いて海外の状況が説明されていました。茅(ススキ=ミスカンザス)は新エネルギーとして、CO2の排出がゼロであり、驚異的な成長力があり、食料と競合しない素材として非常に注目されているそうです。西欧の茅葺きの現状として、

・イギリスでは保存茅葺き民家が15000棟登録されている。

・イギリス政府は茅葺き職人育成のために養成学校を運営している。

・イギリスではイエローページに茅葺き職人の目次がある。

・西欧ではエコロジーの観点から茅葺き屋根は富裕層のステイタスになっている。

・西欧の茅は東欧や最近では中国から輸入されている。

・オランダでは年間3000棟の茅葺き住宅が新築されている。

・オランダでは茅は夏涼しく冬暖かい外断熱素材として注目を集めている。


などです。

続いて広島県の茅葺きの現状について説明されていました。2002年に308棟あった茅葺き民家は2007年の調査では105棟まで減少し、衰退の一途をたどっています。特にここ志和堀地区の茅葺きは「志和堀式」とよばれ、入母屋と切妻となっており全国的にも珍しい屋根形式でこの地区のみに見られるそうです。その茅葺きが次々と消えていくのは非常に残念なことです。

最後に「茅葺き復活への願い」と題して、日本でも西欧と同様にエコロジーの観点から茅葺きへの関心が高まり、文化価値があがり、技術伝承の行政指導がなされ、茅葺きの需要が急増していくことを期待すると書いてありました。また、下記のスライドのとおり12月13日には志和堀で茅刈り体験が行われるそうです。私はスキーの研修会で出席できませんが、多くの方が参加されることを期待しています。

茅刈り作業のわかりやすいイラストも入っていました。

11:30~13:00までは「ほたる庵」で食事が行われたそうです。食事処の”ほたる庵”は築110年の古民家です。

前回同様、広島文化短期大学 前田ひろみ教授に当地の食文化についてお話していただき、手間ひまかけた手作りの野菜料理を心ゆくまで堪能されたようでした。

店を営むのは沖たか子さん。創作野菜料理のメニューは特に決まっておらず、その日の朝、沖さんの畑でとれた野菜や山菜で料理を作るそうです。初めて来店したお客さんに出した料理はすべて記録し、次の来店では同じメニューは出さない。予約時にはアレルギーなどを細かく確認するなど、繊細な配慮が多くのリピーターにつながっているとの事でした。料理だけでなく、和太鼓の演奏や芝居の脚本、影絵の上映などもされているそうです。

13:00~15:00までは「茅葺民家の見学」だったそうです。

地元のかやぶき職人石井棟梁と一緒に歩き、最初に行ったのは大正時代に移築された吉岡邸。

ほたる庵と同様に箱棟を乗せた茅葺きです。

続いて向かったのが「千代の春酒酒造」です。寛永2年(1749)の創業以来257年にわたって酒造りを続けてこられたそうです。地下40mからくみ上げた中硬水を仕込みに使っているとの事でした。

母屋はこの地方独特の切妻の茅葺き屋根。

自慢の純米吟醸「蛍舞」のラベルは社員の皆さんがひとつひとつ筆入れしており、蛍光染料で描かれたホタルの絵は暗い所で見ると浮かび上がって見えるよう工夫されているそうです。

ここまでですみあい塾のスケジュールは終わり、恒例の遠方より来られた有志を募り、志和町観光が行われたようでした。切石積の基壇場に立つ、高さ7.8mの時報塔。大正11年(1922)に旧志和堀村が建設した鐘楼です。現在もこの時報塔から時を告げるサイレンが鳴り響いているそうです。

続いて生城山城跡です。

志和盆地のほぼ中央に位置する生城山(489m)に1520年頃築かれた城跡で、柱穴の掘られた巨石が2つあるとの事でした。

第5回すみあい塾に出席できなくてとても残念でしたが、当日の詳しい様子を送って頂き、大変勉強になりました。次回は是非参加したいと思います。


おまけですが、来週の11月18日()~19日()にかけて島根県の石央地域地場産業振興センターで「全国空き家活用シンポジウムin江津」が開催されるというパンフレットが入っていました。残念ながら平日なので出席できません。