フジテレビのとくダネ! 特捜部 忘れられた日本2006冬 テーマ「火」 | 九代目七右衛門の徒然日記

フジテレビのとくダネ! 特捜部 忘れられた日本2006冬 テーマ「火」

フジテレビの小倉智明さんの番組「とくダネ!」の中のとくダネ!特捜部忘れられた日本2006冬 テーマ「火」で我家が紹介されました。制作は株式会社バンエイト,フジテレビ情報制作センター、ロケ日は平成17年12月31日~1月2日、18日でした。

とくダネ!特捜部 忘れられた日本というコーナーで約20分間、我家の正月風景が放映されました。「忘れられた日本」は日本全国津々浦々の美しい風景、人の暮らしなどを取材し、多くの現代人が忘れている大切なことを改めて思い出すことが出来ればという企画で、2006年の冬は「火」をテーマに全国5箇所を巡りその初日に囲炉裏のある民宿マル七が紹介されました。リポーターは熊谷麻衣子さん(岩手めんこいテレビアナウンサー出身)で、出演者は小倉智明さん、笠井信輔さん、佐々木恭子さん、ピーコさん、前田忠明さん、桜美林大学教授の諸星裕さんでした。

ナレーション:あなたは新しい年をどんな思いで迎えましたか?ぴゅーぴゅーと吹く風が一段と冷たく感じられるこの季節。さあ、一緒に出かけましょう。今の父:たちが忘れてしまった、懐かしく温かい日本の風景を探す旅へ。


小倉:さあお待たせしました。「いまどきごはん」です。(:小倉さんがやっている他局の番組名) 忘れられた日本というのは夏やってたんじゃなかったでしたっけ。


熊谷:はい。今年から冬もやるんですけれどもね。はい、こちらをご覧下さい。忘れられた日本2006年冬のテーマは「日本人と火」です。という訳でこのような(囲炉裏の)セットを作ってみました。

佐々木:暖まりますね。囲炉裏って。

前田:本当に火を熾(おこ)しているんですね。

熊谷:1回目の今日はこちらです。いろいろある中で、囲炉裏のお話しをしたいと思います。私たちが訪れたのはこちら長野県の白馬村。今回はこの白馬村で200年間使われ続けている囲炉裏を求めて旅をしてきました。


ナレーション:3000m級の山々が連なる北アルプスの麓。

長野県白馬村の内山地区。

この人口わずか58人の小さな集落にその家はありました。

熊谷:あっ。あったあった。2階建ての茅葺き屋根の大きな家。あれですね。

ナレーション:今なお茅葺き屋根を残す「民宿マル七」大正9年に建てられた総2階造りの大きな家です。

熊谷:こんにちは。フジテレビの熊谷です。

父:あーどーも。お待ちしていました。ようこそ。どうぞ。

熊谷:玄関を入ってすぐのところに囲炉裏があるんですね。

ナレーション:マル七のお客さんを迎えてくれるのは、囲炉裏と伊藤さん夫妻。

夫の馨さんは御年79歳。妻の郁さんは75歳。夫婦で同じ名前の村でも名物夫婦です。

そしてこの囲炉裏は、もう200年以上に亘り使われてきたものだと言います。


父:囲炉裏の掟(おきては)は、隅には神様がいる。

それからこの鉄瓶の口は絶対に北に向けてはいけない。北と西は忌み嫌うといってね。

それから囲炉裏の薪は昔から細い方から燃やすように言われてきましたね。

母:私がまだ実家にいた頃も近所の人が集まっては、囲炉裏のまわりに藁を持ってきて、みんなで話をしながら父親といっしょに草履作りなんかをしていたのを思い出しますね。

ナレーション:囲炉裏の煙は吹き抜けの天井を抜けて、茅葺きの屋根へと吸い込まれていきます。

この煙が茅を燻(いぶ)し、

屋根を丈夫にするという

昔からの日本人の知恵。

以前は村の多くの家で囲炉裏を使っていましたが、いまでは生活に囲炉裏を使っているのはマル七だけになってしまったと言います。

昔は夏に学生が勉強をしに来たマル七ですが、

予備校が増えたこともあり、年々学生は減っていきました。

冬のスキー客を相手にするようにしたものの、今の若者に民宿の人気は芳しくありません。

夫婦二人で過ごす日も多いのです。

そんなある日の事。

熊谷:あれー。こんなに広い土間が靴でいっぱいですね。

ナレーション:マル七が賑わいをみせていました。それは大晦日。一年で一番お客さんが多い日です。この日全国から集まったお客さんは30人以上。みんな常連さんたちです。

Sさん:27年前から来ています。

Hさん:20年目です。

Oさん:15年くらいです。

Hさん:おじちゃんは耳が遠くなったって言っているのに、若い女の子から電話がかかってくると必ず電話に出るんですよね。

熊谷:えー。そーなんですかー。

ナレーション:ここに集まったお客さんは、毎年この宿で囲炉裏を囲み、年を越すのです。その中心にはいつもおじいちゃんがいます。

父:最近の若い人達には、靴の踵(かかと)をつぶしてスリッパのように履く人がいますよね。うちではね、見つけたら叱りますよ。うちのおじいさんが私の子供の頃から絶対にやってはいけないことだと言っていました。

お客さん:また始まった。()


ナレーション:毎年聞かされるおじいちゃんのお説教も、楽しみのひとつです。

ナレーション:一方妻の郁さんは、台所で立ちっぱなし。囲炉裏にあたる暇はありません。おじいちゃんがお客さんをもてなし、おばあちゃんはご飯の支度。もう何十年もそうしてきました。


母:本当に二人で一人前ですね。大正生まれ(おじいちゃん)ってあんなもんですよ。

ナレーション:マル七の食事はすべておばあちゃん自慢の手料理。でもここマル七では、お客さんが進んで手伝ってくれます。そしてみんなで一緒に食べるマル七の夕食。

お客さん:おいしそう。いただきまーす。かんぱーい。お疲れさまー。

母:こんなおばあさんが作ったものでも嫌わないで食べてくれる間は民宿を続けようと思うのですけどね。あと何年続くでしょうかね。そうは言っても明日のことも分からないですよ。

ナレーション:食後の片付けもお客さんの仕事です。もんくを言う者はいません。そして食事の後、部屋にもどろうとするお客さんも居ないのです。

父:宿泊者全員従業員!働かざるものは食うべからず!() が我がマル七の方針です。

熊谷:そうか。手伝わないと、ご飯食べられないんだ。

ナレーション:普通のホテルや旅館では考えられないやりとりも、マル七ならではです。

(息子夫婦と孫が帰ってきて、玄関を入ってくると。)

父:おー。おかえりー。

母:おかえりなさーい。おー。おー。お帰り。

ナレーション:やって来たのは長男の学さん一家。

母:帆南ちゃん、また大きくなったね。よく帰ってきたね。おばあちゃんが荷物を持ってあげるよ。

父:ピアノのコンクールで準優勝したんだってね。おめでとう。

帆南:優勝だと名古屋の大会に行けたんだけどね。

母:ふーん。すごいねー。

ナレーション:かわいい孫に会えるのは、二人にとって一番の楽しみです。お客さんも学さんの事は子供の頃から知っています。

Yさん:うまく言葉で言えないけど、やっぱり気がつくと囲炉裏のまわりに居ちゃうんですよね。おじちゃんとおばちゃんの人柄もそうだし、集まってくる人達も全然気兼ねしないし。

Kさん:話が途切れても火があれば場がもっちゃうじゃないですか。


ナレーション:家族が揃い、いよいよ恒例の年越しカウントダウンが始まります。

お客さん:ごー。よん。さん。にー。いち。わーい。おめでとーございます。かんぱーい。おめでとう。パチパチパチ。

ナレーション:でもその場におじいちゃんの姿はありませんでした。