※個人的妄想。苦手な方はご遠慮ください。
冷やし中華と杏仁豆腐をいただき
智さんと俺は腹いっぱいになった。
お食事券でのお任せコースは
想像以上に豪華だった。
てか、ちゃんとした中華のコースに
レバニラと冷やし中華を混ぜ込んだ
みたいな?
4日後には家に帰るから
お店の皆さんにはそれなりのご挨拶をする。
店長んとこには 改めて伺いたいけど
念の為、ね。
気付くとお店は 満席だった。
カウンターで正解、
いろんな意味で。
で、問題はこの後!
俺はこの一週間
『智さん 写真見せて』運動を
繰り広げていた。
卒業アルバムとか 家族写真とか
そういうのが見てみたい、って
毎日言い続けていた。
智さんの反応は
いまいち芳しくない。
ので、並行して
地元観光地に遊ぶ案(海も候補地)とか
代替え案もちょこちょこ
提案してはあったんだけど。
店を出る。
蒸し暑い夏の空気に包まれる。
「智さん、写真見たい・・・」
「「「櫻井さん!」」」
は?あんたら 誰?
知らない女子たちが俺らに寄ってくる。
「あの」
「あの、へそピアス」
「「「見せてください!」」」
お前ら、智さんを驚かすんじゃねぇッ!
(智さんの目が一瞬丸くなったの、
超絶可愛いッ!!!!!)
俺は 智さんがどこかに行ったりしないよう
そのTシャツの背中に触れる。
俺の掌が汗ばむ。
「ごめんね、
うちの高校、そういうの禁止なんだ。
じゃ、予定があるんで。」
俺は 智さんの背中に触れたまま
智さんの自転車に向かって歩く。
そして、俺が
自転車のスタンドを上げ 押して歩き出す。
行き先は決まっていないけれど
女子たちから遠ざかるのが先決だ。
智さんは 並んで歩いてくれる。
小さな悲鳴みたいのが聞こえてきたけど
俺らは振り返らない。
まさかついてきたりはしないだろうし。
「翔ちゃんは大変だな・・・」
1ブロック歩いた辺りで
智さんがポツンと言った。
「大変、て?」
「人気者は大変、て。」
智さんは なんか変な表情をしてる。
「ボディビルダー大会
出てもらっちゃってごめんね?」
智さん、そんな顔して言わないで。
「あれは、俺がしたくて出たんだよ。」
そう、智さんとお近づきになりたくて。
お!なってんじゃん、俺!
あのワケわからん女子たちは
この成功の対価だな。
「・・・なんかおやつ買って
俺ん家行く?」
智さんがなんだか申し訳なさそうに言う。
だから、智さんは
なんにも悪くないって!
ん?おやつ?
ん?智さん家?
智さん家!
「おやつ何食べたいですか?コンビニ寄ります?それともケーキがいい?フルーツ買ってきますか?智さん、ライチ好きですよね?スーパー寄ってからケーキ屋行きますか?」
智さんがまた目を丸くした。
可愛いなぁ・・・
え?吹き出してる?
あれ?俺、なんか変なこと言った?
智さ~~~ん
何にツボってるの?