袴田事件の東京高裁再審却下 | michyのブログ

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ダラダラした日常で興味を持ったことを、ぼちぼちと書きなぐります。

最初にこのニュース聞いたとき「え?嘘だろ?」と思った。
が、どうやらこういうことらしい。

 弁護側が新方法のDNA鑑定で袴田死刑囚はシロの証拠をだす
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 釈放、地裁は再審認める
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 警察が控訴、新方法のDNA鑑定は信用が置けない
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 高裁がDNA鑑定方法の検証のため第三者の大学の研究所に依頼
 大学側は新DNA鑑定は再現実験するが、毎回違った結果がでるので
 新方法は信頼性ゼロと結論
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 高裁が再審を認めないと決定←今ココ


ああ、新方法のDNA鑑定の再現性が無いのか。
そりゃあ、証拠といった血液等は50年以上のもの、普通に劣化してるだろうしねえ。
状況証拠だけに頼った手法は非常に危険だが、この事件においてはその状況証拠すら
推理小説でも無理筋としか思えないのに、(強要されたとする)自白で一審で死刑判決が出て、
以降、新証拠が出ない限りは前の判決に基づく原則によって長期間死刑囚として拘束されてきた。
一審の判断材料がおかしい点が多々上げられていて、最高裁でも満場一致でなく、判決に反対した
裁判官が守秘義務を破ってまで当時のことを告白するほど、
素人目にも関係者に目にも冤罪に映る裁判。政党も右も左も関係なく救済議員連盟が出来ている裁判。
これ、どういう風に袴田さんの(死刑囚ではないと言う)地位と名誉を回復する方法があるのだろう?
(実際には死刑執行されないだろうけど。)


地裁の判決はちょくちょく変な判決が出る。
三審制とは言っても、最初に科学的な証拠、論理的な説明、
これくらい言わなくても常識みたいなところまで関係者に事実関係を周知させる、
などの手間をかけないと、冤罪や変な判決はなくならないんだろうな。
裁判員裁判も、法曹関係者が見落としがちな視点を一般人の視点で検証するうえでは
有効ではあるのだが、裁判員に選出されても辞退率も多いし、そもそも高裁で
ひっくり返ることもあってその意義が問われている。
ともかくもこの世から冤罪や誤認逮捕が無くなるように願う。

(自分が巻き込まれないことも当然含めて。)