津軽鉄道、DMV断念 | michyのブログ

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ダラダラした日常で興味を持ったことを、ぼちぼちと書きなぐります。

断念というニュースで、初めて津軽鉄道がDMVを検討していた事実を知ったわ(苦笑)
北海道新幹線開業を好機と捉えてアクションを起こすのは間違いではないのだがなぁ。

線路と道路の両用車、津軽鉄道が導入断念 既存列車との併用困難(Yahoo)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140624-24101137-webtoo-l02

津鉄、線路と道路走る車両断念(東奥日報)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2014/20140624084129.asp

JR北海道が開発しているDMV は線路上も道路も走るというもの。
都市部では線路上を走り混雑を避け、末端部では道路上をバスとして走りこまめに
人里を廻るという使用法が計画されている。これにより、過疎化で経営に苦しむ
ローカル線の再生に使えるのではと期待されている。

だが。
現状試験運行している車両はマイクロバスを改造したもの。そのため、定員も少ないし
複数車両を繋げた統括制御もできない。実際の運行に使えるような大型バスベースで
かつ統括制御ができるもの(レールバスをDMV化したもの)は、まだ実用化はおろか
試作さえもされていない。
記事にもあった、車高の違いから来るホームの高さの問題や、車体が軽いため
軌道回路検知に難がありそうなことももちろん問題だが、それは現行車を走らせる
場合の話。その場合、むしろ定員が少ないこと、そしてその少ない定員を運ぶのに
投資が大きくなり費用対効果が得られないことの方が問題と思われる。

そもそも、前段に述べた一見するといいとこ取りの使用法の計画段階で、
実は大きな矛盾を抱えている。
つまり、過疎化に悩むようなローカル線が走る区間で、どれだけの混雑する道路が
あるのかということ。そんなところなら道路混雑の遅延などたかが知れている。
逆に道路混雑が激しいような地域なら、仮に大型バスベースとしても客を捌ききれない。
かと言って車両を大型化すれば、今度は道路を走れない。

SF好きで理系の人間とすれば、非常に興味を引かれる乗り物。JR北海道が行っている
試験運行にも乗ってみたくてたまらない。
だが、実用化したところで、過疎化地域の交通問題の解決には向かないと思う。
例えば、大阪や湯西川温泉で走っている水陸両用バスみたいに、多少観光要素を
含んだルート・目的だったら走る見込みもあるかもしれないが、現状の津軽鉄道の
体力ではそれも厳しいのだろう。
いや、本当に、趣味的にはものすごく乗ってみたいのだが。