WOMBS | michyのブログ

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ダラダラした日常で興味を持ったことを、ぼちぼちと書きなぐります。

長年マンガ読みをやっているが、傑作に出会えた時の興奮は代えがたいものがある。
その作者が新人ではなく、しかしながら自分の知らない作者だった場合、己の不明を
恥じるとともに、この作品に出合えたことを喜ぶという複雑な感情となる。
”天顕祭”を最初に読んだ時もそうだった。


その白井弓子が次作として世に放った”WOMBS”。
1巻の帯の煽り文句が「妊婦だけの特殊部隊がある」。正確には、子宮に現地生物の
器官の一部を宿したものであるが、擬似的な妊婦であることには間違いない。

舞台は外宇宙のとある殖民星。漂流で移り住んだ第1次入植者と第2次入植者の戦争は、
第2次入植者の勢力が勢力を拡大しつつあった。そんな中、唯一抵抗を続ける国ハスト。
そこでは、現地生物の器官を子宮に移植することでテレポートを可能としていた。

圧倒的な世界観、綿密な設定、散りばめられた伏線、交錯するいろんな人間の想い、
時に柔らかく時にガシガシ書き込まれた線と水彩で表現された絵・・・
その全てにおいてぐいぐいと引き込まれる。

第一印象で「こんな設定、よく女性が書けるなぁ」と思ったが、むしろ女性だからこそ書ける

設定か。下手な書き方したらフェミニストから総突っ込みあいそうだし。


2巻収録分でIKKI連載分は終了で、残りは1年1冊ペースでの書き下ろしとなる。
なかなか次が待ち遠しい。

WOMBS 1 (IKKI COMIX)/白井 弓子
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WOMBS 2 (IKKI COMIX)/白井 弓子
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天顕祭 (New COMICS)/白井 弓子
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