Gate Keepers
見上げる程の鋼鉄の扉の前には七つの椅子があり、
横一列等間隔に並べられたそれには独立した七人が座っている。
男、女、大人、こども、少年、少女、獣。
彼らは日々目の前の広間に投げ込まれる物事に各々の判断を下す。
全てはこの磨かれた大理石の上で始まり終わる。
侵入者を拒み、逃亡者を阻む。
門番はそのどちらの為にも在る。
横一列等間隔に並べられたそれには独立した七人が座っている。
男、女、大人、こども、少年、少女、獣。
彼らは日々目の前の広間に投げ込まれる物事に各々の判断を下す。
全てはこの磨かれた大理石の上で始まり終わる。
侵入者を拒み、逃亡者を阻む。
門番はそのどちらの為にも在る。
家庭
長年、私の中にある結婚や子供を持つことに対する拒否感は、
自分の自由が制約されるからだと考えていた。
己の身ひとつならばすぐに行動できることも、
家庭をもてばそうはいかない。それが厭なのだと。
もちろん、それも大きな原因ではあるのだが、
更につきつめれば、家族、殊に子供を犠牲にしてしまうことが恐ろしいのだ。
自分の自由を優先することによって、その存在をないがしろにしたり、
制約によって「この子さえいなければ」と思ってしまうのではないかという危惧。
そして不完全な私の感情によって、与えるべき愛情が途切れたら。
はじめから完璧な妻も親もいないことは分かっている。
けれど、どうしてもこの不安感はぬぐいされない。
自分の自由が制約されるからだと考えていた。
己の身ひとつならばすぐに行動できることも、
家庭をもてばそうはいかない。それが厭なのだと。
もちろん、それも大きな原因ではあるのだが、
更につきつめれば、家族、殊に子供を犠牲にしてしまうことが恐ろしいのだ。
自分の自由を優先することによって、その存在をないがしろにしたり、
制約によって「この子さえいなければ」と思ってしまうのではないかという危惧。
そして不完全な私の感情によって、与えるべき愛情が途切れたら。
はじめから完璧な妻も親もいないことは分かっている。
けれど、どうしてもこの不安感はぬぐいされない。
夢
イギリスには
"子供が空想の楼閣を創るのは構わないが、そこに住まわせてはならない"
というような内容の格言があるそうだ。
私は昔から空想好きな人間ではあったが、それらを現実と混同することはなかった。
むしろ現実世界とは意識的に区別していたように思う。
小さい子供にありがちな、
"もしも私が…だったら"というようなパラレルワールドを夢見ることは一度もなかった。
全くかけ離れた世界を0から自分で作り出すほうが面白かった。
現実に即した夢を見なかったのは、仮定でも「楽しい現実世界」を思い描けなかったからかもしれない。
眠りにつく前、退屈な授業中、私はそれらの世界に遊びに出かけた。
魅力的で開放的なその世界は、私にとって大きなものではあったが、
あくまで遊びにいく場所であり、私が住める場所ではないと感じていた。
稀にそのうちのいくつかを思い返すときがあるが、
どの世界にも私以外の人間は存在していない。
"子供が空想の楼閣を創るのは構わないが、そこに住まわせてはならない"
というような内容の格言があるそうだ。
私は昔から空想好きな人間ではあったが、それらを現実と混同することはなかった。
むしろ現実世界とは意識的に区別していたように思う。
小さい子供にありがちな、
"もしも私が…だったら"というようなパラレルワールドを夢見ることは一度もなかった。
全くかけ離れた世界を0から自分で作り出すほうが面白かった。
現実に即した夢を見なかったのは、仮定でも「楽しい現実世界」を思い描けなかったからかもしれない。
眠りにつく前、退屈な授業中、私はそれらの世界に遊びに出かけた。
魅力的で開放的なその世界は、私にとって大きなものではあったが、
あくまで遊びにいく場所であり、私が住める場所ではないと感じていた。
稀にそのうちのいくつかを思い返すときがあるが、
どの世界にも私以外の人間は存在していない。