高井のつぶやき

 

みずみずしかった私の身体は、いつの間にか枯れてまいりました。

葉(毛)は落ち、枝(手足)は細り、根(内臓)はあちこち傷み、容貌は枯れ木のようです。

 

しかし、ありがたいことに

心(魂)には蕾が一つ、生き生きと今や咲かんと存在しています。

この蕾が、たとえ小さくても開花するまで枯れ木のまま生き続けます。

 

倒木するのが定めで在っても、ここまで生きて来れたのは、数え切れない命のふりかえの

お蔭様在ってのことです!

広島・長崎の原爆は無論のこと、私が暮らす東京は東京大空襲を受け、犠牲者は一晩で

12万人を超える、人類史上類のない悲劇を受けました。浮かばれない霊魂は数知れず、

今も存在しているのでしょう。

志し半ばで倒れた木々(命)へのせめてもの恩返しに、私の心花を未来へ残したいのです。

お蔭様を心に秘め、如何なる試練の時にも笑顔の力を信じて、人の証は愛あってこそ!

との思いを紡いで参ります。

 

人が愛をなくしたら、大地が水を失い荒涼たる砂漠に為るようなものです。

 

人の生きる道は一本道。ああだったら、こうだったらなどと思っても詮方ない事です。

与えられた奇跡の一本道が、各々心花で満たされた未来になることを願います。

 

そして来るべき時が来たならば、笑顔で還りたいと願っております。