年末なのに・・・大晦日まで妄想納めってどういうことですかな・・・自分。
ま、どこまでも脳内暴走状態なのですね。
一応忙しい皆様のために日付変わってすぐにアップしますね。
今日を含め2回でヴァネさん編は終わりです。
ヴァネさん編で妄想納め・・・それもまたソフトで良いかも。
孝天編なら・・・どうなってたんでしょうか・・・(爆)
では・・・どうぞ・・・・
「Novenber Rain」 その5 -ヴァネさん編ー
ヴァネスの出るライブの日あたしは朝から落ち着かなかった。
「何どしたの?ソワソワして・・」
「え?あぁ・・今日ヴァネスの出るライブの日なんだ。」
「あ、例のバス停の彼?」
「そう。チケット貰ったの。」
「今日は残業しないでちゃんと時間通り行くのよ?」
「うん。そうするつもり。」
今日のチケットをマキさんの店で手渡された日からあたしは
この日が来るのを指折り数えて待っていた。
「ハイ。これ。ヴァネスから預かったわよ。空ちゃんにって。」
「あ・・ありがとうございます。」
「そうだ・・・これもヴァネスにその時に直接渡すのよ。ほら。」
そう言ってマキさんは以前あたしが預けたタクシー代をあたしに返した。
「あ・・これ・・」
「言ったでしょ?本人が渡さないといけないの。こういうものはね。」
「ハイ。ありがとうございます。」
あたしはチケットを眺めた後しっかりと忘れないようにバッグの中にチケットとタクシー代の封筒をしまった。
とりあえず今は仕事しないと・・・そう気持ちを切り替えた。
ヴァネスのライブには他の人も何組か出ているらしい。
あたしは急いで退社してライブ会場へ向かった。
すでに最初の人のライブが始まっているらしかった。
会場の外にも人が大勢ごった返していた。
ヴァネスからの連絡でライブが始まる前に会う予定だったが
もう今からでは無理だろう・・・
「ヴァネスの出番が終わってからで会えばいいよね・・・」
あたしは会場へ入った。
中へ入るとそこは人で一杯だった・・・
どうやら次にヴァネスが登場するようだった。
「凄い人・・・こんなに彼のファンて大勢いるんだ・・・」
あたしは後ろの方に何とか立ってステージに目を向けた。
会場が暗くなったと同時にヴァネスがステージに現れた・・・
その瞬間会場のボルテージが一気に上がった。
ライトを浴びた彼は堂々としていてあたしは思わず息を呑んだ・・・
彼が歌い踊るたび観客も声をあげていた。
周りのダンサーとの見事なダンスにあたしは見とれた。
彼の歌声は観客を魅了していた・・・
あたしはただ夢中にステージの彼を見ていた。
ヴァネスは途中Tシャツを破り見事な肉体美を披露していた。
あたしはこの為に努力をしている意味が解った気がした。
「やっぱり・・・ヴァネスって凄い人なんだ・・・」
あたしはそんな彼と知り合えて嬉しくなった。
その反面やはり自分との世界の違いやそんな彼に相手にされるわけがないという
現実をつきつけられた気がして寂しさを感じていた。
そんな中彼のステージは最高の盛り上がりで幕を閉じた。
事前に会う約束をしていたあたしはステージが終わったあと教えて貰った控え室へ向かった。
「確か・・・・この奥だって言ってたよね・・」
あたしが行ってみるとそこには大勢の彼のファンが待っていた。
ドアをノックしてプレゼントを手渡していたりした。
あたしの順番になりあたしは深呼吸をしてドアをノックした。
「・・・・何?」
中から不機嫌そうな女性が顔を出した。
「あ、あのヴァネス・・・」
「あぁ・・ヴァネスのファンの子?」
「あ、いえ・・・約束していた空と言いますがヴァネスに返すものがあって・・・」
あたしがそういい終わらないうちにその人はあたしに言った。
「渡しておくから。何?今彼取り込み中なの。だから渡すもの預かるけど?」
「あ・・直接渡さないといけないものなので・・・待ってます。」
「あのねぇ・・・聞こえなかった?ヴァネスは今取り込み中なの。今彼女と一緒だから。直接は会えないわよ。」
「あ・・・彼女と一緒ですか・・・すいません。失礼しました。」
あたしはそれ以上何も言わずドアを閉めた。
そしてあたしは会場を後にした。
「最近急にヴァネスに会おうとするファンが増えたよね・・・」
「直接会うって・・・何考えてるんだか・・・約束してたとかまで言ってたよ。」
「ねぇ?でもいつもの子達と今の子って雰囲気違うね・・」
「確かに派手なタイプじゃなくて普通の子だったね。でも案外ああいう子のほうが大胆なのかもね・・・」
空と話をした女性達がそんな話をしていると
シャワーを浴びていたヴァネスが頭を拭きながら戻ってきた。
「ねぇ・・・俺に会いに来た子・・・来なかった・」
「・・・・大勢いたわよ・・・・色々プレゼント置いていった。ひょっとして誰かと待ち合わせしてた?」
「言わなかったけ?俺の知り合いの空って子が来るはずなんだけどな・・」
そうヴァネスに言われた二人は思わず顔を見合わせた。
「・・・ねぇ・・・その子ってひょっとして派手な格好とかしてない普通の子?」
「あぁ・・・どうだろ。会社の帰りに来るって行ってたな・・・多分派手ではないな・・・空は。」
「・・・・ゴメン・・・いつものファンの子だと思って今彼女と取り込み中だって言っちゃったかも。」
「・・・空来たの?・・・・それいつ?どの位前のこと?」
「10分くらい前かなぁ・・・約束してたって本当だったんだ・・・あの子きっと誤解したよね・・・ゴメン。ヴァネス。」
ヴァネスは慌てて携帯を手にしたが会場が地下のために圏外になっていた。
「・・・・空・・・どこに行った?
悪い!俺先にここ出るから!打ち上げ会場に先に行って!後で連絡するから!」
そう言ってヴァネスは上着を慌てて羽織って外へ飛び出していった。
その頃あたしは雨が降り出した街を傘も差さずに歩いていた。
「・・・なぁんだ・・・やっぱり彼女いたんだ・・・あたしってば・・・馬鹿みたい・・・
ヴァネスは単に優しくしてくれてただけなのに・・・勝手に勘違いして・・・」
「マキさんの店に行く気にもなれないよ・・・家にもだからって帰りたくないし・・・何処行こう・・・」
あたしは空を見上げた。
「やっぱり・・・ヴァネスとあたしは雨の日に偶然会っただけだよ・・・・」
あたしは涙がこぼれるのを必死に空を見上げて堪えた。
堪えきれず涙が零れ落ちたけれど雨が周りからその涙を隠してくれていた。
あたしの携帯がポケットで震えた・・・
取り出して見るとヴァネスからだった・・・
「・・・もしもし・・・あ、今日はチケットありがとうございました。とっても素敵なライブでした。」
あたしはいつもより明るい元気な声で言った。
「もしもし!空!今何処?迎えに行くから!」
「あ・・・そんな・・・結構ですから。彼女と一緒でしょ?」
「違うって!誤解させた!ゴメン。今どこ?」
「あ・・・・確かに誤解しちゃいました・・・ひょっとして・・・とか考えちゃったし。あはは。」
「そういう意味じゃないって!とにかく今どこにいる?会いたいんだ。」
「・・・・もう会わないほうが良いですよ。彼女誤解させちゃ駄目です!」
「何言ってるんだ!とにかく場所教えるんだ!・・頼む。空と会って話がしたいんだ・・・」
「ホントにもう会わないほうが良いですよ。あたし帰りますから。」
ヴァネスの声があたしの耳の奥で優しく響く・・・
「・・・空・・・お願いだから・・・今どこにいるのか教えてくれ・・」
「・・・・今自分の会社の側の交差点の辺りです。右手に大きなスクリーンのあるビルがある交差点。」
あたしはとうとう今いる場所を彼に伝えてしまった・・・
「解った!とにかくそこから動かないで!すぐ行くから!絶対にそこにいて!」
一方的にヴァネスはそう言って電話を切った。
あたしはため息をついて雨の中その場に立ち尽くしていた。
彼を待ってもどうなる訳でもないはずなのに・・・
会ってもこれ以上辛くなるだけなのに・・・
結果は同じことなのに・・・
・・・・それでもあたしは彼を待っていた。






