このお正月はTV放映の旧作映画をよく見ました。 むかしの映画は分かりやすく、良く出来ていて、しかもおもしろい。

 

 

「永遠のニッパ」 

北海道の命名者となった松浦武四郎の、苦難に満ちた蝦夷地の調査を描いたTV作品。 歴史の表舞台には立たなかったが、北海道の皆さんは武四郎のことを忘れない。 図書館で借りてきました。 ニッパとはアイヌ語で「大切な人」

 

 

「カナリア」

母に連れられてカルト集団の施設で暮らした光一は、集団が崩壊後に施設を逃げ出す。 偶然に助けた少女の由希と共に、愛する妹を奪還する旅に出かける。 光一少年がりりしい。 少女だった谷村美月がいじらしい。 光一が自立に向かい再生できたのも、教団の中でちゃんとした大人(西島秀俊)と出会えたからだ。 図書館で借りてきました。

 

 

「ジャイアンツ」

昔に見ているはずなのに、ほとんど忘れていた。 ジェームス・ディーンはこんな情けない役柄だったっけ。

 

 

「新源氏物語」

これも見たはずなのに、覚えていない。 しかしキャストが悪い。 光源氏の市川雷蔵が美男でない。 桐壺と藤壺が寿美花代で美くしくない。 紫の上も可愛くない。 葵の上の若尾文子だけはどんぴしゃり。

 

 

「生きる」

ご存じ黒澤明の名作。 おおざっぱなあらすじは覚えていたけれど、初めて見るような面白い映画でした。 さすが黒澤! 見せます。 後年の七人の侍が一通り出ていますが、それが全員若いこと! 宮口清二の苦み走ったやくざの怖い事よ。

 

 

「晩春」

小津安二郎の名作。 戦後5年でこんなゆとりのある家族もいたのかと半信半疑。 当時の鎌倉、東京、京都に見とれる。 原節子さんは確かに美しいが、戦後5年であのような令嬢がいたとは、とうてい信じられません。 嘘でしょう? という映画です。 笠智衆は帝釈天の御前様の方が絶対にいい。