金曜夜、ふと思い立ってダウンタウンへ。飲み好き(過ぎ?)日本人3名で向かったのは、「House of Blues」というライブハウス。ここ、どうせブルースしかやってないんでしょ?と思っていたのだが、ロックもジャズもゴスペルも、とにかくいろいろなジャンルの音楽を楽しめるらしい。

まずは腹ごしらえを、ということで向かったのはダウンタウンの日本料理店、「浪花」。日本人が寿司を握っているので期待大だったのだが、魚のネタは合格だがシャリにレモン酢を加えているらしく、完全にアメリカナイズされている。ちょっと期待はずれ。しかも値段が高すぎ。

9時の開演から1時間ほど遅れてライブハウスへ。ダウンタウンの中心部にあって、客席もステージも広く、雰囲気はよい。出演していたのは「Hot 8 Brass Band」という、ニューオリンズジャズのバンド。路上ライブを基本としたスタイルらしく、打楽器はスタンドプレイ。Tuba、Drum x 2、Trombone x 2、Trumpet x 2、Saxという構成で、ギターやピアノの中間音はない。アップテンポで楽しい曲を演奏してくれたのだが、なにしろ音量がでか過ぎて、ゆっくり聴きたい人にとっては少々疲れてしまう感じ。会話が聞こえないぐらいの音量だったので、2時間弱で会場を後に。

その後はダウンタウンの西はずれにあるワインバーへ。でかいソファーが並んでいて、かなりゆっくりできる。下手すると寝てしまいそうな感じ。中心部から外れた場所でも洗練された店があるあたり、奥が深い。

突然思い立った割には三軒もはしごして、帰ったら2時過ぎだった。。。
週末はフィギュアスケートを題材にしたコメディー映画、「Blades of Glory」を観に行った。この映画、先週末の初登場で興行収入第一位を獲得しており、速報によれば今週末も一位の座を守ったとか。フィギュアスケートが題材だし、話題の映画でもちょっと観てみようか、てな程度の動機でしかなかったのだが・・・。

コメディー映画だから面白いのはある意味当たり前なのだが、フィギュアスケートという観点から見てもかなり質が高く、楽しめる映画だ。ジャンプやリフトなどで注目すべき技術的なポイントに焦点を当て、興味を持たせた上で茶化してくれる。ストーリーも分かりやすい。

そして最も注目すべきは、あのサーシャ・コーエンが出演していること。ほんの一瞬のちょい役なのだが、一瞬我が目を疑ってしまった。エンド・ロールではサーシャ・コーエン役として、ちゃんと名前が載っている。ミシェル・クワンでもキミー・マイズナーでもなく、サーシャを起用するあたり、かなりポイントが高い。

国際大会のシーンでは、日本人選手や記者が出てきて、しかも芸が細かいところが笑える。村主選手がペアにノミネートされているあたり、ギャグなのか勘違いなのか理解に苦しむところもあったけど。

昨年のトリノ五輪で荒川静香の金メダル演技に感動し、今年の世界フィギュアで安藤美姫の優勝に興奮した経験があるならば、きっとこの映画で声を出して笑えるはず。ショーとしてのフィギュアスケートはおもしろい。


フィギュアスケートと言えば。

ショーとしてのおもしろさは、「Champions on Ice」で存分に楽しめる。昨年の春にリッチモンドで見たが、思わず息をのんでしまう迫力と客席を巻き込んで笑わせる演出の両方がバランスよく存在する、これぞアメリカ、と思わせるショー。
その中に出てくる男性二人のペアの演技は最高。笑いの向こう側にある、フィギュアスケートの奥の深さを実感させてくれる。

それと、これは少女マンガなんだけど、川原泉の「銀のロマンティック・・・わはは」という作品。こちらは男女のペアを題材にしているのだが、フィギュアスケートのルールから回転の名前など、ちょっとしたスケート通になれる。そして、真剣勝負の大会を楽しむ主人公二人に、最後は感動してしまう(のは自分だけ?)

他に、フィギュアスケートを題材にしたおもしろい作品ってあるだろうか?誰か知っている人がいたら教えてください。
日曜日の朝、起きた頃には日本はすでに深夜なわけで、東京都知事選挙の開票結果はすでに出ていた。インターネットで調べてみると、現職の石原さんが三選目を果たす。浅野史郎さんは次点で落選。高校の先輩であり、地元・宮城の県知事だったというひいきは別にしても、しっかりしたマニュフェストを公開しているので、知名度先行型の都知事選挙に一矢報いてくれることを期待したのだが、願いはかなわず、残念。

浅野さんが出馬を決めた時(3月6日)に頭をよぎったのは、「石原さんに大差をつけられて落選するんじゃないだろうか」ということだった。石原さんはテレビ出演等での知名度の他に、過去の選挙では石原軍団を率いて遊説し、とにかく派手。東京都民はこれに釣られて投票するんじゃないか、と。もし、それが実現したならば、東京都民は「Stupid People = 愚民」であり、東京都政の未来はない。そう思った。

でも、もし浅野さんが僅差で落選するとか、当選するようなことがあれば、知名度ではなく、政治内容やマニュフェストに期待が集まることを意味し、東京にもまだ未来はある。捨てたもんじゃない。そう思った。

で、実際の開票結果、とりわけ得票率を見てみると・・・。

石原さん(自民推薦):50.52%
浅野さん(民主推薦):30.43%
吉田さん(共産推薦):11.31%
黒川さん(共生新党): 2.86%

この数字、今の政党支持率や国会の議席数とよく似てると思わない?投票率が54.35%と高いにも関わらず、共産党の得票率が10%を超えているところは意外だけど。

シカゴに住んでいるので日本での選挙運動は実際に見ていないし、インターネットニュースだけの限られた情報しかもっていないけど、今回の都知事選は「政党選挙」になってしまったのではないかと思う。告示から10日後あたりからは自民党・民主党の国会議員が前面に出て演説をしていたことからも、政党カラーが候補者のキャラクターを越えてしまったのではないかと思う。

だとすると、今までの選挙(宮城県知事選)では政党の支援を受けず、無党派層に政策を訴えて票を集めてきた浅野さんの持ち味は生かされない。逆に、政治手法やキャラクターに批判が集まっていた石原さんにとって、政党カラーが前面に出たことで自分への批判が相対的に薄まり、これが有利に働いた。

という現実を踏まえた上で疑問に思うのは、

果たして東京で政党選挙を行う必要があるのか?

ということ。
若い人やホワイトカラーが多く、それでけ無党派層が多い東京では、「どの党に投票しようか?」ということよりも「誰に投票しようか?」ということが重視されるはずだし、後者を争点にする選挙戦の方が、都民にとっても感心がもてるはず。だから、「オリンピック招致の是非」とか「情報公開」とか「福祉」などと言った、政策に関するキーワードが聞かれた選挙戦前半は「浅野さん行けるかも」という印象を持っていた。
しかし、後半になるにつれて「自民党の○○議員が応援に~」なんていうニュースが多くなり、何となく違和感を感じるようになってしまった。
結果として自民党への信任であり、民主党の力不足というものが数字にも出たように思う。

無党派という掴みづらい人たちっていうのは、ともすると愚民に成り下がる。タレント候補者への投票がその一例だ。彼らの投票行動を動かすのは、政党でもない。首長選であれば、候補者の政策であり人柄であり、その人の信頼度なのだ。
今回の都知事選では、そういうものが争点となるような新しい選挙戦を展開して欲しかったのに、実現しなかったのが残念でならない。


最後に、今回の選挙結果を受けての結論:
・東京都民が「Stupid People = 愚民」かどうかは分からない。
・東京都政が変わるかどうか、それは石原さん次第。しかし、選挙翌日のテレビ出演で傲慢ぶりが丸出しなのを見ると、東京の将来は暗い。
・自民党、民主党他、政党の戦略にはがっかり。こんなことでは日本の二大政党時代がくるのは相当先になりそうだね。

ついでに:
今後も浅野さんには注目したいし、応援するつもり。個人的には国政には打って出て欲しくないんだけどね・・・。


以上、数理政治学の行動科学的解釈でした。