毎日の食卓に欠かせないご飯。炊きたての香りとつやつやした輝きは、食欲をそそりますよね。しかし、いざ炊いてみると、パサパサしたり、べちゃっとしたり、思うように仕上がらないことも。そこで今回は、プロの八代目儀兵衛が教える、お米を美味しく炊くための極意を、軽量からほぐしまで、6つのステップに分けてご紹介します。さらに最後に動画もつけておきます。

(図は、八代目儀兵衛のホームページより引用しています)

1. 軽量

まず大切なのは、お米の量を正確に計ることです。1合は150gですが、計量カップで計るときは、すり切りまでしっかりお米を入れて量を確認してください。

2. 洗米

研ぎ方によって、ご飯の味わいが大きく変わります。ポイントは、お米の表面にあるぬか層を優しく洗い流すことです。

硬度50度以下の軟水が望ましいので、ミネラルウォーターの硬水は避けてください。水道水を使う時は、フィルターを通した洗浄水が好ましいです。水道水をフィルターなしで使用すると、塩素の匂いがついてお米にいやな香りがついてしまうので注意しましょう。

 

お米の入ったボウルに水を入れ、さっとかき混ぜてすぐに水を切りましょう。お米は最初にふれる水を最も吸収します。汚れた水を吸い込む前に手早く!がポイント。

ザルを使うとスムーズですが、最近は洗米のための便利グッズも色々と売られています。

研ぎすぎると、お米の栄養や旨味を洗い流してしまうので、強くこすったり、長時間洗ったりするのはNGです。

3. 米とぎ

お米を研ぐときにはボウルで。お米を優しく握っては離す、を2合以下=40回、3合=50回繰り返します。糠のにおいがしてきたらOK。

水を注いで軽くかき混ぜ捨てます。このすすぎを3回。そのあと、ザルで水をしっかり切りましょう。

4. 浸水

浸水には軟水をつかいましょう。洗浄水でもかまいません。冷水が望まれます。

タッパーにお米と水をいれてふたをし、冷蔵庫で60分浸水させます。水の量は、お米1合あたりで190g。お米にしっかりと水を含ませることでふっくらツヤツヤの炊き上がりに。

5. 炊き方

炊飯器の種類によって、炊き方が異なる場合があります。基本的には、炊飯器の目盛り通りに水と米を入れ、炊き込みスイッチを押すだけです。

炊き方:炊飯器の白米モードで炊飯

ひと粒を指の腹でおすと、ぼろぼろと割れる状態が、浸水OKのサイン。浸水したお米は、炊飯器の「早炊きモード」がおすすめです。

炊き上がったら、すぐに蓋を開けずに、10分ほど蒸らします。こうすることで、余分な水分が吸収され、ふっくらとしたご飯に仕上がります。

6. ほぐし

炊き上がって10分蒸らした後にふたをあけます。しゃもじでお米の粒をつぶさないよう、空気を含ませながら、底からひっくり返すようにかき混ぜます。余分な水分をとばすことで、食感のよいごはんに。

 

 

ワンポイントアドバイス

  • 新米の場合は水分量が多いため、白米1合に対して水170ml程度で炊くとよいでしょう。
  • 炊きあがったご飯は、すぐに食べるのがおすすめです。時間が経つと、パサつきやすくなります。
  • 余ったご飯は、冷凍保存しておくと便利です。解凍する際は、電子レンジではなく、蒸し器などで温めると、ふっくらと温まります。
  • 炊きあがったごはんは、熱いうちに小分けして冷凍保存を。ラップに薄くごはんを広げ、やさしく包んだあと、アルミホイルでさらに包んで冷凍庫へ。

ぜひ、これらのポイントを参考に、ご家庭で美味しいご飯を炊いてみてください。