天然塩についてお話しましたが・・・
藻塩についてお話します。私は、味付けに藻塩を使う事が良くあります。
藻が入っていることで、「うまみ」成分が引き立つようです。
日本の伝統製塩法から生まれた「藻塩」
藻塩は、海藻と海水から作られる塩です。
- 海藻を収穫し、乾燥させる。
- 海藻を燃やし、灰を作る。
- 海水に灰を溶かし、煮詰める。
- 煮詰めた海水を冷まし、結晶化する。
歴史と伝統
藻塩の歴史は古く、縄文時代から作られていたことがわかっています。その後、平安時代から江戸時代にかけて全国各地で製造され、日本の塩文化を支えてきました。しかし、明治時代以降に近代的な製塩法が導入されると、藻塩の生産量は減少しました。近年では、その独特の風味やミネラル豊富な成分が評価され、再び注目を集めています。
名産地と製法
代表的な藻塩の名産地として、長崎県五島列島、広島県呉市、三重県志摩市などが挙げられます。
- 長崎県: 豊富な海藻資源と温暖な気候に恵まれ、江戸時代から続く伝統的な藻塩作りが盛んです。
長崎 藻塩
- 広島県: 瀬戸内海の穏やかな海で育った海藻を用いた、風味豊かな藻塩が人気です。
広島 藻塩
- 三重県: 伊勢神宮の神饌にも献上される、歴史ある藻塩の産地です。
三重 藻塩
藻塩の特徴
藻塩は、通常の塩よりもミネラルが豊富で、まろやかな味わいが特徴です。また、海藻の種類によって、風味や色合いが異なります。
藻塩の成分と効果
藻塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ヨードなどのミネラルが豊富に含まれています。これらのミネラルは、体内のバランスを整え、健康維持に役立ちます。
藻塩の使い方
藻塩は、料理の仕上げや、塩昆布代わりに使うなど、様々な用途に活用できます。特に、魚介類や野菜との相性が良く、素材の味を引き立ててくれます。
生野菜や温野菜も、少量の藻塩で美味しく頂けます。