パントテン酸は、ビタミンB群の1つで、以前がビタミンB5と呼ばれていました。パントテン酸カルシウムやD-パントテン酸などの形で存在しています。パントテン酸は、細胞のエネルギー代謝や、脂質の合成、ホルモンの合成、タンパク質の合成など、さまざまな生理機能に必要な栄養素です。

 

プロビタミンB5の形態のパントテン酸は、パンテノール(英語版)である。シャンプーなどの化粧品に配合されている。パンテノールは日本では目の疲れをとる目的で目薬に配合している製品もある。パンテノールとナイアシンを配合した軟膏 (Bepanthen SensiDaily) は、非炎症性の乾燥、敏感肌を対象としているため、108名の小児アトピー性皮膚炎の維持期に使い、3か月後に炎症がなかった割合はパントテン酸軟膏で96%、比較対象の保湿剤で77%であった。皮膚バリア機能と水分量に効果があった。

 

パントテン酸の欠乏症は、パントテン酸の摂取量が少ないために起こります。パントテン酸の欠乏症は、一般的にはめまい、頭痛、疲労感、不眠症、食欲不振、手足のしびれ、発疹などの症状が現れます。また、パントテン酸の欠乏症がひどくなると、副腎皮質機能不全や成長障害などの症状が現れることもあります。

 

パントテン酸の欠乏症の診断は、血液検査や尿検査によって行われます。血液検査では、パントテン酸の濃度を測定します。尿検査では、パントテン酸の代謝産物の濃度を測定します。

 

パントテン酸の欠乏症の治療は、パントテン酸の補給です。パントテン酸は、サプリメントや食事によって補給することができます。パントテン酸は、鶏肉、豚肉、魚介類、卵、豆類、全粒穀物など、さまざまな食品に含まれています。

パントテン酸の欠乏症を予防するためには、バランスの取れた食事を心がけ、パントテン酸が豊富に含まれている食品を積極的に摂取することが大切です。

 

パントテン酸が含まれる食品

パントテン酸は、さまざまな食品に含まれていますが、特に、次の食品に多く含まれています。

鶏肉

豚肉

魚介類

豆類

全粒穀物

ナッツ類

種子類

バナナ

ヨーグルト

キノコ類

これらの食品を積極的に摂取することで、パントテン酸の欠乏症を予防することができます。