·「宇宙の現在」が存在しないということが明らかになってから、すでに100年以上が経った。それでもわたしたちはこの事実にとまどい続けており、未だに直感的に把握することが難しいらしく、時折反抗心に駆り立てられた物理学者たちが、そんなのは嘘だと主張する。哲学者たちは今も「現在の消失」について議論しており、それをテーマとする会議が多数開かれている。もしも現在に何の意味もないのなら、宇宙にはいったい何が「存在する」のか。「存在する」ものは、「現在に」あるのではないのか?

じつは、何らかの形態の宇宙が「今」存在していて、時間の経過とともに変化しているという見方自体が破綻しているのだ。


·宇宙全体にわたってきちんと定義された「今」という概念が存在するというのは幻想で、自分たちの経験を独断で押し広げた推定でしかない。ちょうど虹の足が森に触れるところのようなもので、ちらっと見えたような気がしても、探しに行くと、どこにもない。

惑星間空間で「この二つの石は同じ高さか」と尋ねたとすると、その正解は「その問いには意味がない。なぜなら宇宙全体にわたる単一の“同じ高さ”という概念は存在しないから」ということになる。もしもわたしがみなさんに、二つの出来事が地球とプロキシマ·ケンタウリbで「同じ瞬間に」起きたかどうかを尋ねたら、「その質問には意味がない。なぜなら宇宙全体で定義できる“同じ瞬間”なんて存在しないのだから」と答えるのが正しい。「宇宙の今」という言葉には意味がないのだ。

⇀カルロ·ロヴェッリ 富永星訳「時間は存在しない」



ワンネス(フォールネス)を言うならこの辺の事柄は気を付けておいたほうが良さそうです。今ここ、という人が多いですが、それは人為的時間感覚で定義されている事に気を付けないと、よってワンネスの体験は時間をも超越しているはずです。

量子重力理論ですら時間はないと言っているのですからワンネスの、(意味ではなく)価値はそれより本質的な事が分かる所にあるのでしょうね。

個人的には、宇宙人と交流する時間性が不思議で興味深いです。


※以前も色々宇宙人の時間性について書きました↓(時間性より存在性と言ったほうが良いですかね。)

https://ameblo.jp/97116455/entry-12850293296.html

https://ameblo.jp/97116455/entry-12836552784.html