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13・67
1,998円
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香港版「長岡弘樹・教場」。
主人公の“天眼”クワン教官はさしずめ風間教官といったところでしょうか。
「六つの独立した中編の『本格派』推理小説を描くことで、その謎とトリックを解く醍醐味を強調して描き、同時に、六つの物語をつなげばそこに、完全な社会の縮図が見えてくる」(著者あとがき)
帯に本格ミステリーの巨匠、綾辻行人と社会派の御大・横山秀夫が絶賛するように半端ない面白さ。
島田荘司推理小説賞を受賞しているだけに天を動かす奇想の持ち主。
「人類など、時間の荒波のなかに転がるちっぽけな砂礫であり、あらがうこともできずただ時代とともに漂流しているだけの存在なのだ。」(185頁)
SF的な要素もあり、著者のスケールの大きさがうかがい知れます。
「中国寄りの新聞社は、香港警察とイギリス軍が『愛国』団体を『迫害』するのは、狂気の沙汰と批判した。」
「双方とも正義は我にありと考えていたが、我々庶民はどのみち巨大な権力と卑劣な暴力のほしいままにされ、犠牲になるだけだった。」(424頁)
50年の時間の流れは無情にも人を変えていきます。しかし、変わらぬものもあります。
「警察官たるものの真の任務は、市民を守ることだ。」
「正義は、白と黒のあいだにある」(以上78頁)
「正義とは言葉でなく、行動なのだ」(164頁)
「孤狼の血」の映画も観に行きたくなりました。
