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きみがモテれば、社会は変わる。 (よりみちパン!セ)
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副題は「宮台教授の<内発性>白熱教室」。
2012年発行、ちょうどマイケル・サンデル教授の白熱教室が人気があった時です。
「よりみちパン!セ」の一冊なので中高生向けですが、大人が読んでも得ることが多いです。
「日本の社会がこんなふうに『終わってしまった』のは、たとえばすべての政党が<生産>の面を重視する姿勢をかかげていることにも象徴されます。」(51頁)
<生産>を<成長>と言い換えてもいいかもしれません。ありていに言えば「損か得か」の世の中になったのです。
宮台教授は1977年に「隣人訴訟」が起こり、その頃から日本は「むこう三軒両隣」の助け合う社会から「法化社会」に変わったと説きます。(宮﨑哲弥氏との対談でも触れていました)
そしてニュータウンでは旧住民と新住民との対立を抱えていることを指摘しています。皆さんの周りはどうでしょうか。
さて、この本には一切「モテる」ための具体的な方法が書かれていません。何故でしょうか。
宮台教授の専門は社会学。社会学とは単に社会を分析するのではなく、社会が幸せになる方法を研究する学問です。
「人が本当に幸せになるためには、親以外の『他者からの承認』が何よりもかかせません。」(76頁)
「『頭がいい』『いい人である』より、『他人を幸せにできる』こと。それこそが幸せに生きるために必要」(81頁)
ヨーロッパで大きなムーヴメントとなった「スローライフ(フード)運動」とアメリカのウォールマートのマーケティング戦略である「ロハス」は似て非なるものであること。これは私も知りませんでした。
「脱原発を、電源選択の問題だと思っているのは、世界中で日本人だけです。」
「<ソーシャルスタイル>の選択の問題だということ」
「要は、地域でつくるエネルギーを地域で守り、地域で使うという、エネルギーの<共同体自治>こそが重要」(109頁~110頁)
私達がまずできることは値段の高い安い(損得)ではなく、少し高くても地域の産業を応援してあげること。
「<包摂>のない社会では、人は幸せになりません。-中略-人を幸せにする人間、社会貢献的で、利他的である人間だけが、みずからもまた幸せになれる。」(138頁)
当たり前のことが一番難しい。でも一歩前に進むのは意外と容易いものです。
