- 満願/米澤 穂信
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第27回山本周五郎賞受賞 、その他ランキングで3冠に輝いた昨年の日本ミステリーの頂点です。
ミステリーというようりもホラーという読後感でした。
「万灯」が昭和56年を中心に、表題作の「満願」が昭和61年頃を舞台にしています。
その他の作品も現代でありながら、平成というより昭和の香りが満載です。
文章と行間が織りなす米澤ワールドは、タイムマシンで昭和へ戻してくれました。
夏の暑い日、祖父母の家の畳の上で寝そべり、猫に顔を舐められながら、柱時計の鳴る音を聞いていた子どもの頃に・・・。
団地住まいの子供にとって部屋数の多い日本家屋は何か恐ろしく感じ、閉じられた襖の奥の中に“異形の者”が息をひそめているのではないかと、不安を抱いていました。
ちなみに猫は白猫で、名前は「かあちゃん」、その息子の一回り大きな白猫は「ぼく」といいました。
話が脱線しました。泡坂妻夫や連城三紀彦の幻想的なミステリーを読んでいるような至福の時間を味わえました。