- 「患者様」が医療を壊す (新潮選書)/岩田 健太郎
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●岩田健太郎 『「患者様」が医療を壊す』
昨日紹介した内田樹氏の「先生はえらい」の逆が、「先生はえらくない」、即ち「患者様」あるいは「生徒様」という考えになるのではないでしょうか。
岩田氏は「関係性が改善すれば、病気そのものも良くなる」という言葉を「病は気から」という言葉と絡めて説明していますが、まさにしかり。むしろ、ご自分で病を創っている、あるいは病と友達になっている方もおられます。
先日、天皇陛下の心臓手術を担当した順天堂大学心臓血管外科教授 天野篤先生もテレビ番組のなかで「信頼関係」が大切とおっしゃっていました。 (アントニオ猪木氏との対談でした)
時には天宇受賣命(アマノウズメ)になって踊るような気持ちで天岩戸を開けようとすることもあるのですが、かたくなに心の扉を閉じてあけない方もいらっしゃいます。誰もが天照大神のように扉を開けるとは限りません。
システマは格闘術でありますが、相手をリスペクトすることを非常に大切にします。
相手を憎むよりもリスペクトする方が、自分自身がリラックスし快適になります。
快適に成れば物事は上手く回り始めます。
負けるが勝ちの言葉の通り、表面的な部分で言い負かしたって世の中そんなによいことはありません。一歩引く「大人の態度」が大切です。(199頁)
利己と利他は反意語的ですが、実は分断できない同一概念のようなものです。(200頁)
医療も武術もダンス(舞い)だと思っています。どちらも呼吸が合えば素晴らしい成果がでます。