*Dolce days* -4ページ目
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色を有するその世界


始まりは一本の電話から。








夜中の1時過ぎ


肇からの急な電話




普段から連絡を取り合うような中ではなかったから、このときはものすごく驚いた。




電話越しに最初は取り留めのない世間話をしていた。


が、なんとなくだが様子がおかしい。元気がないような返事ばかりする肇。その様子に気になった私は軽い気持ちでどうしたのか聞いてみた。








すると返って来た返事は




「俺、結婚したんだ」




の一言。








何かの聞き間違いかと思った。


思わず聞き返してしまったくらいだ。いくら普段からあまり連絡を取らないとはいえ結婚したなんて初耳。


でも間違いなんかじゃなかった。去年の12月に婚姻届を出したのだそうだ。驚きは隠せないし実感が沸かなかったが、紛れもない事実なのである。




しかしここでふと疑問がうかんだ。結婚したなら何故こんな夜中に電話なんてしてくるのだろう。奥さんはどうしたのどろう、と。しかもこれじゃあさっきの質問の答えにはなってないじゃないか。








いろんな考えが交差してどれから聞くべきか迷っていると、また肇が衝撃の一言を言い放った。




「嫁が帰ってこないんだ」




と。






この時点でなんとなく昼ドラの匂いがした。


これ以上首を突っ込んだら面倒なことになるような気がした。




が、好奇心を抑えることができずに詳しいことを聞いてしまったのだ。






その内容を掻い摘んで話すとこうだ。






奥さんが仕事先の人と食事に行ったのだが帰って来ない。


その仕事先の人とは肇の友人でも有り、更には彼女持ちの人である。


奥さんの携帯に電話しても繋がらない。


これは確信じゃないが、いまこうしている間に奥さんがその人と寝てるんじゃないか。浮気してるんじゃないか。






と云うこと。


なんともまぁ、悪い期待を裏切らずに思い切り昼ドラちっくな展開。


でも昼ドラは実際には存在しない人の話だから鼻で笑って見てられるが、この場合は別である。


肇はあたしの友人。笑えるはずがない。




携帯から聞こえる話し声が今にも泣きそうで、私はいてもたってもいられなくなりそうだった。




私に出来ることがあれば、と聞いて見ると




「逢いたい」




と答えた肇。


しかしこれはやっちゃいけないこと。


もしも奥さんが戻って来たときに肇が家に居なかったらいけないだろう。


それに、一応これでも女なのだ。


何にも起きないとしてもこんな夜中に人の旦那と逢っちゃいけないと思うんだ。




だから逢うのは断った。




しかし肇のことが心配なことに変わりはない。


とりあえずまた何かあったら連絡するようにと言い、この日は電話を切った。
















思えばこの電話がすべての始まりだった...

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